好きなことがあると突き詰めたくなる性格は昔から変わらない。
これがやりたい!と思えば、直ぐに始めている。形から入るから、道具は増える。やる気のあるうちに一気にやってしまう。
だけど自分のダメなところは、続かないという所だった。
何か、これをやったらこんなご褒美がある!とか、形にしてやる気を起こさせないとなかなか続かない。
最初は、そんな自分が嫌で落ち込んだけど、それをプラスに変えればいいんだと思える時があった。
続かないのではなく、
広く浅くを、モットーにしているから、次々に興味があることに挑戦しているんだ!
自分勝手な置き換えなのは分かっているけれど、自己肯定感を高めるにはそれが1番だ。
何も持続できなかった自分だけど、
その思いだけは、持続している。
浅く広く、世界を広げる。
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【お題】高く高く
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「ほんとに行かないの?」
「行かない!」
家族で出かけると言う時に、私はヒステリックになりそう言って、部屋に閉じこもった。
そう言えば誰かが引き止めてくれると思ったのに、本当に家族は私を置いて出ていってしまった。
母は再婚した父と仲良くして欲しいと思っているはずだけど、私は無理だった。
ずっと私が守ると思ってきた母を取られたと思っていたからだろう、子どもの頃から反発ばかりして困らせていた。
みんなが行ってしまってから、悲しくて悔しくて、大量の涙が溢れ出た。
素直になればこの涙は流さなくても良かったのかは分からないけれど、今も父が嫌いだということは秘密にしておく。
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【お題】涙の理由
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亡くなった母の年齢を超える自分を想像出来なかったけど、今こうして、何とか、越せた。
40代で亡くなった母。
いつも引っかかっていた
母が亡くなった年齢。
でも、ひとつ超えたら肩の荷がおりた…
私の口癖が決まっていた。
「あなたの分まで生きますね。」
それは母の年齢を超えた今も気持ちは変わらない。
そしてまた、あなたの娘に生まれたい。
そう願ってもいいですか?
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【お題】巡り会えたら
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「ご飯食べたかな?」
「今日は、、出勤なの?」
一人暮らしを始めた娘に送るLINEはいつも、決まって心配事。
そろそろ、信用して見守ることも大切なのは分かっているんだけど…
忘れた頃に
「元気だから大丈夫」
それだけ来る。
もっと、無いかな?
今日はこれやって、、どんな人と会って…こんな事があったって…
言いたいことは山ほどあるけど、ゴクリと飲み込む
「そう、良かった。明日もファイト」
そう送ったら、いいねのスタンプが送られてきた。
それだけでも、幸せな気持ちになる。
そんなこと、娘には分かるはずもないけど、良いの。
また同じLINE送っちゃうけど、許してね。
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【お題】きつと明日も
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目の前の彼を見ないように、コップの水滴が垂れていくのを、目で追った。
「ごめん。好きな人が出来た」
「いつから?」
そんなの愚問だ。付き合って3年…今聞いたところで、この時を戻せるはずがない。理由を聞いても、もしもあの時にこうしていればとか、あの時行っていればとか後悔するだけ…。私は、泣いたり、すがったりしない。
「覚えてないけど…」
「気持ちは変わらないよね?」
手をぎゅっと握ったまま、頭を上下させて動かない彼の姿を見て、自分の気持ちが分かってしまった。
彼の拳の上にそっと手を置き、目を見つめて微笑む私を見た彼は、ゴクリと唾を飲み込んだ。
泣いたり、すがったりしないのは強いからじゃないってこと…。
「私もあなたのこと、好きじゃない」
自分の珈琲代をテーブルにおいて、店を出た。
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【お題】別れ際に
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