出会いの春、燃えるような夏、人肌恋しくなる冬。
魅力的な大人、憧れの先輩、対等な同級生。
たくさんの人を好きになってきた。
快適で不安定な秋のように
満たされて寂しい恋をしたいの。
誰かいい人紹介してよ。
年下との恋愛か。未知ってドキドキするのね。
貴方は駄目よ。
貴方は私の弟同然なんだから。
キャストもストーリーも決まっていない
この恋のタイトルは「秋恋」にしようと思うの。
タイトル負けしないストーリーを作れる最高のキャスティングを待っているからね
便利だけど不便で
自由だけど不自由だった
カラーよりもモノクロが主な時代に出会えていれば
この出会いもありきたりな出会いじゃなくて
運命的な特別な出会いだったのかな?
私は、あなたとの関係にほとんど納得しているの。満足している。
歳、性別、立場、相性、距離感、価値観、経験、頻度。
ただ、時代がどうしようもできないのはわかっているけれど、きっとママとパパの時代か、それかジジとババの時代に出会えていれば、私たちは完璧だったと思うの。
時代が私たちの出会いを運命にしてくれていたはず
だったと思うよ。
私の涙の理由なんて知らなくていいんだもんね
君はただ
泣く私を慰める心の優しい人になれれば
私からの評価じゃなく、この場面を見た人たちの評価がほしいんだもんね
来世でも僕と一緒に殺し合おうね
「何の用事だった?もう帰るの?」
「なんか。パパ、死んだって。え、これってさ、何だと思う?本当なのかな?え、ママの冗談だよね?」
どんどんと呼吸ができなくなる。足に力が入らず座り込む。どんな意味が込められたかわからない涙が溢れる。
大っ嫌いだった父親の死は、
幼馴染の家の廊下で出た電話越しに
母親から聞いた。
「Behind the clouds is the sun still shining.」
雲の後ろでは太陽がまだ輝いている。
崩れて壊れて狂っていくわたしを
冷静に抱きしめて寄り添いながら、英詩を添える。
何?あんた本当に最高な男だよ。
大切で大嫌いな人の死に捧げる涙を、あなたの腕の中で流せるなんて、わたし、幸せ者だよね。