NoName

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12/9/2024, 11:56:25 AM

手を繋いで

私の友達はボディタッチが多い。
それはもう"JK"といった感じに。

「おはよ〜!」

元気よく走ってきては抱きついてくる。

「おはよ…朝から元気だね」

緊張してしまう。いまだに慣れない。
女同士とはいえこんな対応をされたことがないのだ、
仕方ない。仕方ない…

「顔赤いよ?あっためてあげる!」

頬を包まれる。

「あったかいでしょ!
 バスの暖房であっためてたんだ〜」

「うん。でも君の手が冷えるよ…」

内の熱が彼女に伝わる前に頬から遠ざける。

「冷たっ、手の方が冷たいじゃん!」

「あっごめ…」

「も〜しょうがない!手、繋いであげる。
 早く教室行こ〜」

「ありがとう…」

軽く手を引っ張られる。暖かい。
でもやっぱり慣れないな。

しばらくは、慣れる気がしない。

12/6/2024, 10:58:57 AM

逆さま


「逆さまだと不安にならない?」

君は鉄棒にぶら下りながら突然そんなことを言う。

「えーっと…どういうこと?」

「なんかさーホラーゲームとかにない?
 ほら、脅かすシーンに」

「そう言われると…ある、のかな?」

「んー世界が逆さまだとさ、不気味というか、
 秩序がないというか…正しくない?みたいな」

「うーん…よくわかんないや」
「逆さまだったら非日常って感じで
 面白そうだけどなぁ」

「ははっ君には悪いけど逆さまなのは
 僕と君の性格だけで十分だよ」

少し呆れたように笑う君と僕は、確かに逆さまだ。

10/10/2024, 3:11:52 PM

涙の理由

理由なんてない。
一度流れてしまうともう、どうしようもない。

やめろやめろやめろ
とまれとまれとまれ

呼吸が、鼓動が速くなる。
ああほら、反応に困ってるじゃないか。
なんでもないよって言え。



声が出ない。どうして、

"どうして泣いてるの"って自分でもわかんないよ…
やめてくれ、君は悪くないんだ。
そんなに優しくしないでくれ。

全部、俺のせいなんだ

6/21/2024, 4:06:05 PM

好きな色

"好きな色は何ですか?"

迷うそぶりもなくピンクと答えた。
多分、理由なんて無かった。

少し悩んで青と答えた。
子供っぽいのが嫌だった。

暖かみがあるからオレンジと答えた。
まともな理由があった。

どんな色にも染まるから白と答えた。
どんな色にも染まらないから黒と答えた。
何処からか拾ってきた言葉を並べていた。

今までの回答に本心はあったのか。
これからの回答に本心はあるのか。

"好きな色は何ですか?"

「私の好きな色はーー」

5/25/2024, 2:57:41 PM

降り止まない雨

俺は引きこもりだ。
だけど雨の日だけは外に出る。
雨にあたっていると嫌なものが流される気がして。
世間から守ってくれる気がして。
それに傘もささず歩いてるなんて
どこかの主人公みたいだろ?
さあ今日はいつまでこの時間が続くだろうか。
行くあてもなく歩き続ける。

雨が降り止むまで。

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