あの頃に戻れたらどれだけいいか
友達と遊んで、喧嘩して、すぐに仲直りしてまた遊ぶ。
小さいときは勉強や将来のことなんて何も考えなくてよかった。
まだ、人の闇や現実の残酷さなんて知らなかった。
今となっては、将来についての不安や孤独感、劣等感が溢れだして止まらない。
あぁ………あの頃に戻れたらどれだけよかったのだろう
もし、タイムマシンがあったなら………
3作目 あの頃
今一番ほしいものですか……………
『うん!次郎おじさんは今、何が一番ほしい?』
これはこれは、たいへんだ。なにも思い浮かびませんねぇ。
『え~?』
困ったものだ(笑)
『何でもいいからさぁ!』
……ん?〖何でもいい〗?それは本当ですか?
『ぼく、嘘つかないもん!』
何でも、ですかぁ~。迷いますね(笑)
あ、ひとつだけ、思い付きました。
『ほんと?!』
聞きたいですか?
『聞きたい!聞きたい!』
……………申し訳ありませんが、あなたにはまだ教えられません。
『なんで~?!ケチ~』
ふふっ後ろをみてください
『後ろ?………ってママ!』
お迎えが来たそうですよ、あちらへ戻りなさい?
『え~ぼくまだ次郎おじさんと話したいのになぁ~』
なら、もう少し、お待ちいただけますか?
『どのくらい?』
………あと少しなので
『ちぇーわかった。ぼく、次郎おじさんを待つよ』
ありがとうございます、そちらへ向かうまで、お待ちくださいね
『うん、またね!!』
はい、また会いましょう。私の大切な………………
…………………幼い頃、事故で死んだ和弘兄さん
二作目 〖幼い子とおじさん〗
小さい頃まで、自分の名前なんてなにも意味がないと思ってた。
でも、きみに呼ばれる喜びを知ってから、考えが変わった。
きみの名前を呼ぶとき、こちらの心臓はドキドキと激しさを増す。
このことは、きみにバレてないといいなぁ。
『好きです』
この言葉が言えたらどれだけ楽だろう。
でも、きみはうちのことを、恋愛対象ではないのだろう?
うちは異性だって、同姓だって、恋愛対象として見ることができる。
でも、みんながみんなそうじゃないのも知っている
何ならうちが、少数なのも知っている。
理解の強要はしないさ、だってきみの良き友としてもいたいのだから。
さぁ、今日もうちの名前を呼んでよ
うちは、一番にきみの幸せを願っているよ
1作目 〖○○へ、うちより。〗