喧嘩した、盛大に喧嘩した。
部屋の中は大惨事になっている、暴れた本人は出て行った。でも、あらかたはわたしなのだが。少しスッキリした様な、後の事を考えろよなぁ〜と今は後悔中。些細なことなのだが、許せなかった頭が噴火した!
ぼーぜんとしていると、下の娘が凄いねーと膝に乗る。
案外この娘は、腹が座っているのか?上の娘は涙目で、私を遠巻きに見詰める。長男はポットからお湯を出して、ココアを差し出す。下の娘が、皆で片付けたら直ぐに綺麗に成るよと、ココアを啜る。あ〜あたたかいなぁ〜!
年の暮れになると思い出す事が有る。小さい頃父は都会で働いていた、お正月に帰ると逸も懐からみかんを出してくれた。其のミカンは冷たくてまるで、凍って居るようだった。そう冷凍ミカンなのだ、電車の中で食したであろう冷凍ミカン。
懐にいれてくるから、少々溶けているのだが嬉しかった気がする。三が日過ごすと帰っていく父、泣きながら見送る私に。母がミカンを買って帰ろかと、慰めてくれた。
お正月は、寂しい様な嬉しいような複雑な物になった。
可愛い手袋が落ちていた、なんて小さいんでしょう。
誰のかなぁ〜、と足元を見るあ〜やっぱり!
脱いじゃ駄目だよ!今日は雪が降ってるの、散歩に行くならちゃんと履いてね、手袋。
世の中は、クリスマスで一色になってる。キラキラ、キラキラ、だんだんチカチカしてくる。確か家は仏教の筈なのに、母はケーキの箱を大事そうに抱えて。父はチキンを抱え、ビールも抱えてる。挙句のはてに、お前は出掛けないのかと来たもんだ。余計なお世話なんだよ、寄りに寄って、今日はクリスマスなのに夜勤だ。確か、去年も夜勤だった。何かしたかなぁ〜、サンタクロースに。
真っ青な空に、ハラハラと白い雪が落ちて来る。
愛犬と散歩しながら、なごり雪かなぁ〜と手の平に受け止める。愛犬は何が落ちたのか見たい様子。ごめんね、溶けちゃった。大空を仰ぎ見て、春を待つ!