とらた とらお

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3/14/2023, 2:45:43 PM

久しぶりに見たその顔は
とても穏やかなものだった

いつもどこか疲れた表情をしていたのに
憑き物が落ちたような
清々しさ?いや、晴れやかさ?
いや、安らかさを感じさせる顔をしていた

久しぶりに見るどこまでも真っ直ぐな
けれども暖かみのある優しい目

その瞳にあてられて
こっちまで心穏やかになる

安堵した空気が
二人を包んで取り囲む

永遠に続くわけもない
けれどその時間を切望するでもなく
ただただ夢中で見つめ続けた
互いのその安らかな瞳を

3/13/2023, 4:45:40 PM

私があそこで出会わなければ
最愛の人を不幸にしなかったかもしれない

私があのとき運命に抗わなければ
出会わなくてすんだかもしれない
そのかわりこの世にもいない

出会った時から思っていた
犬になって出会いたかったと
忠犬としてそばで支えたかった
人である必要はなかった
ただ、主の幸せを、笑顔を、癒しを
傍にいて守りたかった
ただ、それだけだった

何度も伝えたんだけどね
毎回断られてしまった
人でなきゃできないことがあるから
犬になってはダメなんだとさ

はてさて、どうしたものか

3/11/2023, 1:44:19 PM

離れてからずっと、
愛する人に試練の日々が続いている。

一つ一つが重く、
私の助けなど直接的な解決には繋がらない。

ただ、相手の力を信じて、
落ちかける心を支えてやるしかできない。

日々身を削っている。
傍にいてやることもできない。
ただただ、少しでも早く
平穏な日々を取り戻せるように。
そう祈り、支えてやることしかできない。

心の底から笑える日を。
何も考えず落ち着ける時を。
1日でも早く、平穏な日常が
あなたに訪れますように。

2/27/2023, 1:59:39 PM

あれしなきゃ
これしなきゃ
ほら、あれだって
目につくことを片っ端から処理していく
やけに今日は軽快だ

普段の重い腰は何だったのかと
いつもこれくらい軽快であればいいのにと

ひととおり処理し終わると
やるべきことが見つけられない

いいや、ある

本当はある
もっと大きな爆弾が

何かした気になってる間に
安心感を得ようとしている間に
どんどん危険度を増していく爆弾が

そう、今までのことは現実逃避
すべきことから目を反らす

小さな達成感の積み重ねと
増す罪悪感を萎ませる
悪魔の誘惑

2/19/2023, 3:05:15 PM

枝先に
今にも離れていきそうな枯葉が踊っている

ビュッと風が吹いた拍子に
はらり はらはらと
宙を舞う

ひらりと地面に着地した枯葉は
風雨と微生物の力を借りて
時間をかけて次なる植物の栄養となる

世代を越えた循環を織り成す




そんな腐葉土で思い出した話がある。
大学生の頃、砂防学の講義で聞いた話だ。

よく土砂崩れが起きた時に
「80年住んでて山が崩れたのは初めてだ」
「何十年もずっと崩れていなかったのに」
とインタビューで答えるのを聞くと思う。

山というものにおいて
80年崩れていなかったのは
安全を示す指標にならない
むしろ、危険であると思ってもいい

たしかこんな話だったように思う。

日本において、山には傾斜があり、崩れて平坦になろうとしている途中にある。
平坦になった状態が安定なのであり、傾斜があるうちは崩れるのが『当たり前』なのである。
(厳密には安定勾配で安定するのだが、割愛する)

木の葉が落ち、腐葉土となり、年々、崩れる素材である土壌が堆積していく。
崩れなかった年月が長ければ長いほど、より多くの土壌が堆積しているわけだから、「急な傾斜があるのに、長年崩壊していないところ」ほど、危険なのである。

専門家ではないため、齟齬があるかもしれない。
けれど、長年崩れていないところほど、崩れる危険があると知った時、私の中の安全神話は大きく崩れたことを覚えている。

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