けっきょくいっぱいしあわせ!
〈不完全な僕〉
ぼくのまわりには、完全な人ばっかり。
ほかのひとはぜんぜん完全じゃないって言うかも
だけど。
それでも、ぼくよりは完全なんだよねぇ。
ある人は他の人に「声が大きすぎてうるさい!!」
ってよく言われてるけど。
それでもその人は声が大きいのを活かしていっぱい
指示とかしてくれるから、ぼくもたすかってるん
だよねぇ。
まあ、確かにうるさいけど。
ある人は他の人に「早口すぎ!!」ってよく言われてるけど。
でもそれって、それだけ頭のかいてんも早いってことでしょ?
よくぼーっとしゃうぼくには出来ないことかもなぁ。
半分ぐらい聞き取れなくてもう1回聞いてるけど。
ある人は他の人に「気分屋すぎ!!」なんて。
でもそれもやっぱり、ちゃんとやる気を持って色んなことに取り組んでるんだと思うんだよね。
その気分によく振り回されてるのはぼくもだけど。
ぼくは確かにほかのひとよりできないことがあるかもだけど。
でもそれはほかのひとも一緒かもね。
まあそのぶん、それぞれみんなほかのひとよりできることもあるからねぇ。
なんだっけ、隣の芝は青い?みたいな。
ぼくは完全じゃないってぼくは思ってても。
ほかのひとにはぼくみたいに完全にみえてるかも!
だよねぇ〜。
ひさしぶりになんだか難しいことを考えちゃった。
まあぼくはおいしいごはんが食べれて、いっぱいねれたらしあわせ!
ぼくが完全でも完全じゃなくても、
ごはんはおいしいしねれるからねぇ〜。
君の奏でる音楽は、
いつも柔らかくて、優しくて、悲しい。
<君の奏でる音楽 >
本人は全然そんなつもりなさそうだったけど。
君はいつも、何かを抱えていた。ずっと悩んでいた。
中学校の時。
なんでみんなみたいに上達しないのかって。
本当にコンクールに出るのかって。
みんなと一緒に出ていいのかって。
だから支部大会で、
金賞を取れた時は泣いていたよね。
「自分も出てよかったんだ。
ちゃんと上手くなってたんだ。
みんなの足を引っ張って無かったんだ。」
って。
高校生の時。
吹奏楽部に入ってよかったのかなって。
本当に私が最初のソロを吹いていいのかって。
こんな気持ちで出ていいのかなって。
だから県大会で、
銀賞を取った時は嬉しくも、もやもやしていたよね。
「自分のソロの批評を沢山して貰えた機会だった。
もっと頑張れたはずだった。
本当に吹奏楽部に入るべきだったのか。」
って。
結局君は部活を辞めたけど。
別にそれは悪いことだったとは思わないよ。
むしろ凄くいい決断だったんじゃないかな、なんて。
君はそれに後悔していないし、むしろ満足している
だろうし、ね。
君は今でもたまに、楽器を吹くけれど。
君はその度に楽しそうで、嬉しそうで、
悲しそうだけど。
君は今でも、何かを抱えているし、悩んでいるけど。
ひとつの決断をして、ひとつの大きな経験を経て、
君はつよくなっているから。
君の奏でる音楽は、
柔らかくて、優しくて、ほんのちょっぴり、悲しい。