NoName

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4/23/2025, 10:29:19 PM

(どこへいこう)
心地良いさらりとした風に目を細める。
ふわりとした暖かい日光に当たりながら、
こんなに天気がいい日はどこへいこう。
ちかり、と携帯の画面が光る。
愛しい君からのメッセージ。
君からデートのお誘いなんて!
今日はとてもいい日だ。
さっそく格好良く支度をして
君のもとへ行かなくては。
すぐにメッセージを返して
ばたばたと支度に走る。

4/22/2025, 11:20:37 PM

(big love!)
まるで夏の天気雨みたいに
ころころ変わる君の表情。
微笑んだり、怒ったり、時には泣いて、でも笑って。
それを可愛いな、なんて遠目から見ていた私と、
目があって、微笑んで、
私の名前を呼んでくれた時といったら!
心臓が痛いほどぎゅうっとして
苦しいほど君のことが好きなんだと
一等自覚したんだ。
(情けない顔をしてるなぁ…)
(…どうされました?)

4/21/2025, 1:33:37 PM

(ささやき)
何のために?
…万物衆生のために。
救う価値はあるか?
…手の届くものは掬い上げているだけだ。
奴等はお前に痛みしか与えぬのに?
…そんなの気にはしない。こんな自分にだって暖かい人は     いる。
甚だ馬鹿げた事を!
…馬鹿げているかは自分が決める。
お前が憧れているあいつはお前など眼中にないだろうよ。
…そんなのわかっている!
そんな偽善をしたところであいつになれはしないのに!
っ黙れ!!!そんなことのために生きているんじゃない!
本当に?
…違う、ほんとうに、私は、力になりたいだけで、
ああ、ほら、あいつらが囁いているぞ。
…、……、………………。

4/16/2025, 2:40:20 PM

(遠くの声)
茜色の空を尻目に子らと帰路を辿る。
ふと、呼ばれた気がして振り返れば
空には一番星。
もう手の届かぬ星を、じっと、見つめて、
────……えぇ、いま、いきますよ。…帰りましょう。
子らに呼ばれて、帰路に戻る。
もう、声は聞こえなくて、振り返らなかった。

4/15/2025, 12:46:01 PM

(春恋)
花咲き乱れ、桜舞う中、
遠く南から登ってきた君の黒曜石のような瞳。
その瞳から溢れんばかりの輝き!
不敵な微笑み、凛とした立ち姿。
春嵐のような恋だと、その時自覚したのです。
…一目惚れでした。

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