9/29/2022, 11:59:17 AM
静かな場所でぼーっとしてるとさ
思い出したくないこと思い出しそうになるから
わざと変に考え事して病むのね
それで、真っ暗闇に堕ちて堕ちて
お薬でもなんでも
お腹いっぱい頬張って眠っちゃえば
次の日も意外と粘り強く
身体が生きようとしてくれるのよ
だからまだかろうじて此処にいるって感じ。
楽になりたいとか言うじゃん皆
でも私はさ、多分生きて苦しみを味わえって
私には逝く資格すらまだないんだって
神様に言われてるっぽいし
まぁ、全部受け入れていこうと思ってるよ。
「静寂に包まれた部屋」
9/28/2022, 10:29:23 AM
「またいつか、一緒に月を見よう」
葉桜が揺れる四月の午後11時頃
ストロベリームーンって名前の満月を
隣で君が楽しそうに話すのを聞きながら
へー、赤色って訳じゃないんだなんて思っていた
女に花の名前を教えられると
男はその花を見る度に女を思いだすなんて言うけど
私にそんな洒落たことはできなかったから
ただ、満月が来る度に
君と夜の街を歩くだけで十分だった
そうやって中途半端にしてたからかな
月を見る度に思い出してしまうようになったのは
君じゃなくて私だったみたい。
別れ際に言ったあの言葉じゃきっと
君の心には響かなかったろうなぁ、なんて。
「別れ際に」
9/23/2022, 1:48:23 PM
足を踏み外したその瞬間に
視界いっぱい広がった蒼の中
咄嗟に貴方が伸ばす手が
私にはしっかり見えたはずで
それなのに、手を握ろうとはしなかった。
貴方の記憶に残れるのなら
このまま地面に打たれてしまおうかなんて
馬鹿みたいな事が、頭をよぎってしまったから。
「ジャングルジム」
9/22/2022, 11:20:49 PM
電話越しでしか聞けないと思ってた
だから油断してたんだ
私を呼ぶその優しげな声が
夢の中にしてはあまりに鮮明すぎたから
目が覚めたその瞬間はまだ
耳に君の声が残っていたせいで
自分が泣いていたことに気が付かなかった。
「声が聞こえる」