名無しの権兵衛

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11/9/2023, 6:51:25 AM

2023/11/09 意味のないこと

 まさしく今である。隣の席に嫌いな同僚が座ったのでトイレに逃げた、今である。
 いや、同僚もたまたまだ。席に備えられいるパソコンでしかできないことをやる為に来たまでだが、とにかく色んな理由があって嫌いなのだ。これを見ている未社会人の方がいれば私は言いたい、目に見えない信頼関係を厳かにしない。仕事ができる、できないはとにかく、関係をうまく構築できれば何とでもなるとは私の自論。
 そんなことは置いておいて、意味のないこととはまさしく今、やだな〜席に戻りたくないな〜嫌いなアイツ早く退いてくれていればいいのにと思っている、まさしく今である。トイレの一室に篭ってこれを書いている。まさしくだった。お題とは恐ろしい。
 とはいえ社会人、仕事があるので戻らねばいけない。くそう、いやだいやだ戻りたくない。嫌いな同僚が仕事を終えて自席に戻っていることを願いながら、筆を置こうと思う。少し未来の私へ、グッドラック。

11/7/2023, 2:50:52 AM

2023/11/07 柔らかい雨

 生憎なことに、昨日は小石が降ってきてるんじゃないかと思う程の雨だった。仕事が終わってへろへろな体に鞭を打つように傘を叩く雨粒は大きく、時に風に煽られ横殴りに降りかかってきて、ブォンと風に遊ばれた傘は何度もコウモリになった。柔らかかったのはどうやら傘の骨らしい。
 もう散々だなと家に帰ってきてみれば、なんとしまい忘れていたらしいタオルがベランダに佇んでいた。タオルは一心にあんな大きい雨粒を受け入れ、時折風に大きくはためいていた。何てこったろう。濡れた体を拭いながら部屋にしまい込めば、湿って飴を吸い込んだタオルはくてんと私の腕の中にひしょげた。柔らかい、優しい雨だったらまだ救いはあったのに、と自省した。天気予報見たらベランダも確認するべきだった。

11/6/2023, 4:20:32 AM

2023/11/06 一筋の光

 過敏がちになってしまったのか、足元を照らすような光すら眩しく見える時がある。日光しかり、夜陰の道標である街灯しかり、部屋の電灯しかり、携帯機器の光しかり。酷使を続けてきたからか私の目は些か疲労が溜まりやすく、また解消され辛くなってきたのかもしれない。
 大それた経験もないので、これが私にとっての光だった、という劇的な話もない。どうしようもないことが人生を塞げてきたこともあったが、ただただそうなるであろうという結末に落ち着いてきた。私にとっては光とは現代を生きるに必要なものだが、人生で導かれるように差し込まれたことはない。
 ただ、雨上がりのぼやけた光は好きだ。濡れた地面の香り、濡れた木々の緑の上にある晴れ間を映す水粒、ほのぼのと明けていく空。雲間から漏れる、小さな一瞬にある景色。
 案外、そういう光でいいのかもしれない。そういうのでいいのかもしれない。爆弾低気圧で曇天となってきている空を見てふとそう思った。今日は天気が悪くなる前に早く帰りたいです。