学生はクリスマス前後から年始過ぎまでの長期の休み。他の会社でも一月の月曜日までは休みのところもある。
けれど、別の職場ではそんなに多くは休めない。お客様がいつもいる現場ではとくにそうだろう。
子供にとっては楽しいことだらけの冬休み。学生、特に受験生にとっては追い込みの期間。油断していると足元を掬われてしまいかねない。まさに油断大敵な時。
大人になり、働くものにとっては、年に数回ある長期の休み、それが冬休み。
私にとっての冬休みはいつもと変わらない。年末まで働いて、一日休んで、二日にまた働いて休んで。いつもの日常の繰り返しでしかない。
去年までは病気で休職していた。ワンシーズンも休んでしまった。社会人になってから初めての長期休暇でもあった。給料は入ってこなかったけども。
今年はどうやって過ごしていこうか。仕事の合間を縫いながらの休みを。
行きの電車は空いているのだろうか。それとも人で満ちているんじゃないだろうか。その時になってからじゃないと分からない、
帰りの電車は空いているのだろうか。それとも人で満ちているんじゃないだろうか。祝日扱いになるから分からないが。
冬の寒さが深まるこの季節。病気にならないよう気をつけよう。
病気による休みの延長は望んでいないのだからーー。
寒い時には手ぶくろを着ける。温かさを得るために。ホッカイロも良いけども、温もりが手ぶくろにはある。
昔、100円均一で買ったものだけども、物持ちが良いのか何年も使えている。
黒い手ぶくろやグローブも良いけど、コートに合わせたら全身黒尽くめになってしまう。
名探偵コナンに出てくる真犯人のシルエットじゃあるまいし。冬の夜だと見分けが付かない。
だから、白い手ぶくろを着けるのだ。スマホやタブレットに対応したものを。白と黒のコントラストとして。
冬の朝に、冬の夜に手ぶくろを着けて手足を温めながら歩いて行く。目的地へと向かいながら。
冬の風物詩。それが手ぶくろ。様々な色で手を寒さから覆うもの。寒さで赤くなった手を、肌色に戻し維持するためにーー。
すべてのものは変わりゆくもの。どんなに不変であっても、時が流れれば変わりゆく。
変わらないものなんて無いのだ。どんなに盤石のように思えるとしても。
すべてのものは変わっていく。良い方向か悪い方向かは誰も分からないが。
かつての無価値は、今では価値を持っている。逆もまた然り。
変わらないものなんて存在しないのだ。どんな物でも人であっても。
変化の波に乗るか否かで変わってくる。どんな波なのかは見えることは難しいものだが。
その波に乗ることができれば、変化することはできるだろう。良い方向への変化ならば良い結果へと向かえることができるのだから。
しかし、悪い方向への変化は止めたほうがいい。その方向は間違いなく堕落へと向かうものであるがゆえに。
誰もが変化の波が訪れる。その変化の波を退けるか受け入れるかは、その人次第となるだろう。
大きな変化かもしれない。小さな変化かもしれない。大変になるかもしれない。
しかし、すべての変化を退けることはできない。乗るか呑まれるか。道は二つのうちのどちらかでしかないのだから。
引き起こせる変化もある。誰かによって引き起こされる変化もある。すべての変化をコントロールすることはできないもの。難しいのだ。
恋も変化すれば愛となる。愛も変化すれば友情となる。変わるからこそ価値が生まれる。変化しなければ何も変わらない。
すべてのものは変化している。時代が流れるかのように。
止まることのない変化。それは流動的なもの。流れゆく水のように留まることを知らないーー。
ーー人間が作り出す盤石はやがて限界が訪れるもの。
当時は良いものであったとしても、時が流れていけば変わってしまう。
不変なものなんて、人間の手では作り出せることはできないもの。作り出せるとしたならば、それは傲りそのものでしかない。
歴史という大海において、人間の舟はただの小舟に過ぎないのと同じようにーー。
彼と彼女のクリスマスの過ごし方はいつもと変わらない。
休みならばいつもの休日のように過ごし、仕事ならば仕事をする。
変わることのない日々。それを二人は積み重ねてきた。
クリスマスだからと言って、何か特別なことをするのではない。
ただ、デートする時はクリスマスの特別価格は避けるようにしていた。
クリスマスだけに特化したセールに二人がなびくことはなかったから。
それでも、二人の愛は育まれていき、やがては結婚することなる。
結婚したとしても、二人は変わることがない。ただ恋人同士から、夫婦に変わっただけである。
それでも二人は愛し合っている。互いに強く。誰も断つことができないぐらいに。
クリスマスだからと言って、二人には何の価値も無いのだろう。
ただ互いにデートを重ねていく。いつも通りのデートを。たまには変化をつけながら。
そして、二人の体験のアルバムを増やしていくのだろう。これからもずっと、不変の愛を貫いてーー。
イブの夜は何をして過ごしたいか。そう聞かれたら、ただいつも通り過ごすだけ。
ノートに適当なテーマで物語などを書いて、タブレットに打ち込むだけ。
いつも通りの日常。いつも通りの夜。特別な出来事なんか起こりはしない。
変わることのない日常。しかしそれはいつも通りほの固執なのかもしれない。
変化を起こすにしても、もう手遅れにしかならない。そう望まれた夜。
クリぼっちというなら言わせておこう。別にそもそも構わない。
明日のテーマはきっと、クリスマスか冬至に因んだものなのだろう。関係ないのに頭を悩ませながら。あるいは、きっぱりと割り切るか。
どちらにしても私は私なりに夜を過ごすのだーー。