汗だくが
嫌で嫌で
汗だくで誰かと触れる肌が
嫌で嫌で
折角のメイクが崩れるのが
嫌で嫌で
蝉が鳴く声が飛び立つ羽音が
嫌で嫌で
蚊の羽音も刺されて紅く腫れる肌が
嫌で嫌で──
何かと理由をつけて
夏を嫌っていた
夏は私を孤独にするから……嫌いだった
仕方がなくて
夏が嫌いだった
けれど、貴方に出会って
二度目の恋が走り出して
少しずつ見え方が変わってきてるよ──
(2023.06.28/夏)
好きなことに没頭していると
無意識に違う世界にいる
物語を考えていると
その世界に
落書きしていると
その世界に
ビーズで何かを作っていると
その世界に
DVDを見ていると
その世界に
音楽を聴いていると
その世界に
私は旅をしに行く
現実逃避なのかもしれない
現実逃避ではないのかもしれない
一つ言えること
そこにいる私は
生き生きとしている──
(2023.06.27/ここではないどこか)
あたし達……3人はいつも一緒だった
それが当たり前だと思ってた
ずっと続く関係だって……
思っていたのに
突然告げられた言葉
「俺、こいつと結婚することにしたんだ」
いつも一緒の3人から
はみ出したのは、あたし
──頭の中、真っ白になった
君も彼女も
“これからも3人一緒”
って言ったような気がした
けど、そんなの無理だ
一人、はみ出た時に気付いた
あたしも君のことが──好きだった、と
あれから数回
3人で遊んだ気がするけど
あたしはかやの外から見てるだけに感じた
もう……戻れない……
心から感じた
だから
あたしは君を呼び出した
“好きだった”
そう、伝える為に
“ありがとう……”
そう言った君
それ以上、聞きたくなかったから
あたしは
“過去形だから”
笑顔で言った
心は号泣
笑顔の仮面をつけて
──あたしのよく知る君とは
今日でサヨナラ──
✕✕年6月✕日──
君は
あたしのよく知る彼女と結婚式を挙げた
あたしの知らない君の姿、表情……
これが最初で最後
おめでとう、幸せにね
──サヨウナラ──
(2023.06.26/君と最後に会った日)
彼女は初恋、と言った──
僕にとっては何度目かの恋だった
けど、“初めて”の恋だった
僕だって恋多き男ではないけど
初めて僕のが経験が明らかに上だった
「こんな時、どうすればいい?」
彼女に言われ、戸惑う僕
初恋、の時ですらなかったこと
手繋ぎ一つですら
悩んだ
“もう少し一緒にいたい”
そう告げるタイミングも悩んだ
一度、落とし物を拾おうとして
顔が近くにあった時
彼女の反応が……高級ワイングラスのように感じたから
下手に触れると壊れてしまいそうな……
手を繋ぐまで、3ヶ月
マンガみたいな彼女に
僕は夢中になった
高級ワイングラスを割らずに
ワインを注ぐように
口付けて飲み干すように
──そして、今日
僕はワインを飲み干し
中に花を咲かせ始める──
(2023.06.25/繊細な花)
何も気にしないで
何の制限もなく
一緒に散歩して
一緒に風を感じながら、おやつを食べるの
「暑いね」
って言ったり
「寒いね」
っていったり
のんびり時間を気にすること無く
のんびり外散歩を一緒に楽しむの
本当は今すぐがいい
でも無理だから……
せめて一年で少しずつでいいから
変わって……
ううん
元に戻っていってほしいな
早く、自由におじいちゃんに
会いたいよ──
(2023.06.24/1年後)