私は、人生とは、長い旅路である、と思っている。もちろんその中で様々な壁に当たったり、躓いたりして、先に進むのが億劫になる時もあると思う。
それでも、先へ進もうとする意思がある限り、人の旅路は終わらないのだとも、思う。その果てに何を見るのかは、きっと個々人で違うのだろう。
何もなかった、と嘆く人もいれば、何かを手に入れて幸福そうにする人もいるだろう。
願わくば、自分も何かを手に入れられる人間でありたい。そう願いながら、今日も果ての見えない旅路を行くのだ。
待つ……どころか降っている。しんしんと降り積もる雪に、明日は雪かきかな、と考えたくもないことを考える。
きっとこの雪が特別な雪になる人もいるのだろう。私からすれば毎年の厳しい冬の開幕を告げる白い悪魔だ。
雪が降る地域の人々は、どうか今年も、そして来年も転倒による怪我に気を付けてほしい。数年前にすっ転んで腰を痛めた、北の大地に住む私との約束だ。
愛を注ぐ対象というのは人によって違うと思うが、私は専ら愛犬に対して並々ならぬ愛情を注いでいる自覚がある。たかが犬、されど犬、私にとっては家族の一員であり、守るべき命である。
たとえ莫大な金額の値段を掲示され、その値段で譲って欲しいと言われようとも、私はそれに応えるつもりはない。それくらいの存在なのだ。
私をどん底から救ってくれたのはいつもこの子なのだから。愛してやまないうちの犬は、今も部屋でまったりと座ってこちらを見ている。そろそろ遊んでやらなければ。
心と心を通わせる事はとても難しい事だ。けれど、一瞬でも同じ事、同じ気持ちを共有できたのならば、それは素敵な事だと思う。それは、どれだけ離れた場所にいる人でも、親しくても、初めての人でも、赤の他人でも、同じだと思う。
今年の年の瀬は、どれだけ同じ人が祝い、沸き立つのだろう。考えるだけで、少しだけわくわくするのは、私だけだろうか。
柔らかい雨がさあ、と降る。その音に耳を澄ませている時だけは、心が清らかでいられる気がする。嫌なことを忘れて、雨音に身を委ねると、やがて暖かな微睡みがやって来る。
その微睡みに負けて昼寝をするか、打ち勝っておやつにするか。悩むところである。