Tap Tap Tapで
肩で風を切って 歩いていたら
いつもの夜があけていた
Tap Tap Tapで
強者面して 歩いていたら
不眠の夜があけていた
ひとつしかない正解を
夜に求めているから
ちっぽけな自分にぶちあたる
そんなときはさ
Tap Tap Tapで
陽気なリズムで 歩けば
こじんまりとした夜はあけるさ
乗れないはずのバスに
暗い顔たちの長蛇の列
誰もがその理由を知っている
なのにその理由を口にしない
乗れないはずのバスに
暗い顔たちの長蛇の列
いつまでも終わらない待ちぼうけ
どこへも行けない旅立ちの一歩
乗れないはずのバスに
暗い顔たちの長蛇の列
ふとした瞬間に
自分の意志で
列から抜け出した
そんな変わりものがいたらしい
バスから背を向け
そいつは歩き出す
ただただ歩き出す
光と闇の狭間で
瞳に映るものは
ただの色のない未来
面白味に欠けるのは
つまらない人生のせいさ
光と闇の狭間で
口ずさみ謳うのは
儚い命のメロディー
つまらない人生を
継続させるための歌さ
光と闇の狭間で
手を取り合うのは
永遠の繋がりを結ぶ証し
継続のために後退もして
切り替えていくのさ
退屈なこの世界を
塗り替えるため
最後まで光と闇を
行き来するのが現実なんだ
ダサセーターは
己の個性を表す模様
己がダサいと認めず
認めてはならぬと藻掻き続け
藻掻くほど 己のダサさが
浮き彫りになり
気づけば深淵を覗く者すら
その滑稽さを嗤い出す
ダサセーターは
己の個性を表すそのもの
ダサい己を 否定し続ければ
哀れさのあまりに
その滑稽さに失笑して
ダサいと認ることになる
それを避けようと藻掻けば藻掻くほど
ダサい醜態が丸出しになり
気づけば嗤う者は居なくなり
ただ ただ己の無様さに
涙が落ちるばかり
家族になろうよ
そんな言葉をくれたあなた
幸せになろうね
そんな言葉を返したわたし
あれから365日を数年重ねて
汚いともとれる側面を見せ合いながら
うまくいかないときもあったけど
離れるなんて選択肢はなかったね
ふたりの体温を分けあう夜が
ふたりだけの今日が明日が明後日が
大事な日々で あなたが大切な宝物で…
家族を増やさない?
あなたはいう
幸せにしようね
わたしはいう
近い将来 宝物が増える予感
そんな予感に揺れる 午後の昼下がり