11/8/2024, 6:25:02 AM
振り返れば、思い出の中にはいつも君がいた。一人でも戦える、そんな風に考えていたのに。いつの間にか君の存在は当たり前のものになっていて、この日常が変わってしまうのが怖くて仕方がなかった。けれど、それを悟られるのは恥ずかしい。だから今日も密かに己の武器を研ぎ続ける。
『君に捧げる──を』
あなたとわたし
11/7/2024, 9:33:05 AM
淑やかに雨が降る。風に乗って降り注ぐ雫は霧に変わり始めた。
街の灯りも遠ざかり、輪郭が滲む。夜闇も相まって、己の足元すら見えるかも怪しい。だが、吊り下げた灯りと、繋いだ手の感触は確かなもの。
『熱捲く雨は』
柔らかい雨
11/6/2024, 10:00:28 AM
火の粉が舞い上がる。
先の見えない夜闇の中で、彼女が持つ火灯りだけが頼りだ。
『夜を凌ぐ篝火』
一筋の光
11/4/2024, 9:59:05 AM
「出来たよ」
その一言に目を開け、鏡を見る。そこには自分とは思えない顔が映っていた。粧って化ける、故に。
「魔法使い」は「魔女」生まれ変わる。強さを示すため、弱さを隠すため、あるいは決意の表れ。
行く先は険しいものだ。それでも、茨の道を突き進み、真の強さを掴み取らねば。
『決別』
鏡の中の自分
11/2/2024, 6:28:05 AM
「じゃあ、おばあちゃんは虹の向こうにいるんだね!」
ぴょんぴょんと跳ねて、虹に手を振る。娘に「ママも」と誘われたら、断れなかった。
夫が息子たちを連れて戻ってきたけど、タイミングが良くて思わず笑ってしまった。
「おばーちゃん!またねー!」
元気だな、なんて思っていたその時だった。
『アイリスの呼び声』
永遠に