9/7/2024, 9:15:14 AM
地平線の向こうから亀裂が広がる。
東から昇る太陽が夜明けを告げる。
wip
時を告げる
9/6/2024, 9:19:42 AM
さくり、さくり、と石灰色の砂浜に足跡を残す。細かく砕け散った事象が瓦礫に降り積もり、荒廃した世界を演出していた。
「帰れそうにないっすねぇ……」
苦々しく呟く彼に同意する。長く留まるには不向きな環境、重苦しい空気と潮風が混じり合って気分は最悪だ。
「ま、アンタの為なら頑張りますよ」
フードの中から端正な横顔が覗く。その目は遠く水平線の向こうを見据えている。
「帰ったら一杯付き合ってくれよな」
『尸を渡る』
貝殻
9/5/2024, 9:48:20 AM
「煌」と「燦」の違いはなんだろうと考える。
前者は燃え盛る炎がもたらす光、人知の及ばぬ繁栄というべきか。
後者もまたきらめき。こちらは鮮やかさで人を魅了する方向が強いらしい。
『星降る夜の走り書き』
きらめき
9/4/2024, 9:58:49 AM
会社を辞めた後輩。そんな彼女に執着して、負担になっていたことに気付いた。これで最後だと、謝罪するメッセージを送り、気になっても開かないようにしていた。
「気遣って下さりありがとうございます。返事せずに放置してしまい申し訳ないです」
こちらこそ申し訳なかった。返事は書き込まずに、リアクションだけ押しておいた。
俺にできることは、元上司として、一人の男として彼女が再起することを願うばかりだ。
『行き止まり』
些細なことでも
9/2/2024, 2:03:23 AM
会社を辞めて、もう何ヶ月経つ?
人との関わりを最低限に抑え、息を潜めて生活をしている。人間が怖くて仕方がないから。
だけど、最近はよくお世話になった上司の夢を見る。信頼できる人だった。それでも、最後は一括りにしてしまって。たまに来る通知も無視していたけど。
「何度も送ってすまなかった。どうか心穏やかに過ごしてくれ」
開けないライン
『ただ一言、震える指先で』