脳裏にふとあの景色が見えたんだ
本当に久しぶりに見たよ
本当に、
なんで、君はいつも
一人で抱え込んで、苦しんで、飲み込んで
我慢をとてもするんだろうか。
君が首を括った場所で、君が気に入っていた場所で
紅茶を毎日飲んで、癖のようにカップを二つ準備して
君が気に入っていた花たちを見ながら
涙が止まらないだ。思い出すたびに
最初は何もかもがわからなくなって、泣いて
俺も君のところに逝きたいと何度思ったことか
でも、君はそんなことは望んでいないだろう
だから俺は今日も生きて
寿命をまっとうしてから君のところに逝くよ
待っていてね。
あなたとわたしは〜♪
姉が鏡の自分に向かってそう言いながら歌ったってる
すごく下手すぎる。 歌が、歌が下手すぎる
不愉快すぎる音程だよ
なんだよ。
「わたしは納豆が嫌いで、あなたは百合女子が嫌い」
なんだよそれ 鏡の自分が嫌いならお前も嫌いだろ
「わたしも百合女子嫌いよ、薔薇のほうが素敵よ」
うっせなー意味不明すぎるんだけど
やっぱあいつは頭おかしいやつなんだな
でもおかしいだろあんな奴があんな奴が
学年一位の優等生なんておかしすぎる
まあ、もうどうでも良いや
あいつは、姉は、家だと頭がおかしくなる
早く治んねかな
鏡の中にいる自分に礼をして
横を見ると見てはいけないものが見えるって
そう言っていた子がいた
私は、へーぐらいに聞いていた
その子はそゆうけいに何故か詳しい
神社の子だからのかもしれないね
暗闇の中で姉は変な事をやっていた。
それは何というと...
変な踊りをしながら変なことを言っている
私はすぐさま頭の病院に行った方がいいのではないか
そう思ったのだけれども
こいつはかなり重症なのだ
とてもいい病院に行っても
この症状は治らないと改めて思ったその日でした
紅茶の香りがする
嗚呼、きっと彼が淹れてくれてるんだわ
この紅茶の匂いは私の好きなやつね
でも、もう私はあなたが心を込めた
紅茶をこの口に運べないのね
もう、飲めないのね
悲しいとは思うわ、申し訳ないとも思うわ
あなたに黙って逝ってしまったこと
この世界で生きていくことが耐えられず
自害を選んでしまったこと
ねえ、あなたここにいるのは辛いでしょう?
だってここは私が首を括った場所だもの
ここにいなくていいのよ 無理していなくていいのよ
でも、私はこんな言葉を言えるほどの価値はないわね
だって、おい詰まれすぎてあなたを置いてかれる人の
心なんて考えなかった
こんな身勝手な女なんて忘れて
新しい恋をしてね
ねえ、もしあなたにこの声が聞こえるのなら
私が死んだ時どう思った?