航海をする者にとって北極星は消えない灯りみたいなものだ。
いつだって北の空で煌めいていて、絶対に絶えることはない。
曇り空の日は見えないけれど、それでも北極星に助けられた船乗りたちは数多くいるだろう。
私の人生にもそのような灯りがあれば良かったな。
そうすればたくさんの後悔をすることもなかったはずなのに。
夜、とても高いところから街を見下ろすと電気の明かりでとても綺麗な街並みが見える。
でもそのきらめく街並みは誰かの残業でできているんだよとロマンぶち壊しな言葉を同時に思い出してしまう。
ある意味一種の呪いかもしれない。
でも実際夜景が綺麗ということはそういうことなので頑張っている人たちにありがとうとお疲れ様ですの言葉を送ろう。
……まあ、自分で自分を労ってもちょっと虚しいだけだけどね。
ある日、自分から手紙が届いた。
過去に出したっけ……? と首を傾げながら封を開けて中身を確認してみる。
……読めない! 白紙とか字が汚いわけじゃなくて、知らん言語で書かれてる!
えぇ……何語……? 英語でもアラビア語でも中国語でも韓国語でもないよ……?
日付だけはアラビア数字で書かれてたから十年前ってことだけはわかるけどそれ以外はなんにもわからん!
……あー、そういえば中学卒業のタイミングで十年後の自分へとかいう手紙書かされたような気がする。
その当時中二病真っ盛りだったから……自作言語で書いた……ような……?
……ロクでもないこと書いた気がする。
これはもう解読しなくていいや。その当時のノートも捨てたし。
この手紙は秘密の手紙になったんだ。あの時の私にそう教えたらきっと喜んでくれるはず。
だからビリビリに破って捨てましょう。
万が一、中身が解読されないように。
冬は嫌いじゃない。苦手ではあるけれど。
雪が滅多に降らない積もらないところに住んでいるからか、雪が降ったらとても嬉しく思う。
いつぞや北海道へ行った時「すっげ〜! 雪だ! 雪景色だ! あ〜っはははは! さっみ〜!!」と謎テンションになったくらい嬉しかった。
あそこまで銀世界だと本当に笑えてきて寒くても諦めがつくのだ。
寒いのは苦手だから。
そう……だから冬の足音は小さくゆっくり来てほしかった。
ドタドタと駆け足で来られても困ってしまう。
来年は本当にゆっくり来てほしい。
かたつむりかカメ並みのスピードで。
あなたはどんなものが好きかしら?
実用的なもの? 鑑賞するもの? それとも食べ物? 意外なところでお金?
あなたのことよく知ってるつもりでも、贈り物となれば途端にわからなくなる。
でも私なりに考えて考えて考え抜いて決めたものなの。
開けても……笑わないでね?
え? 贈り物の中身は何かって?
もう、開ける前に聞くなんていじわるね。
でも教えちゃうわね。私が思うあなたの大好きなものよ!