ある日、自分から手紙が届いた。
過去に出したっけ……? と首を傾げながら封を開けて中身を確認してみる。
……読めない! 白紙とか字が汚いわけじゃなくて、知らん言語で書かれてる!
えぇ……何語……? 英語でもアラビア語でも中国語でも韓国語でもないよ……?
日付だけはアラビア数字で書かれてたから十年前ってことだけはわかるけどそれ以外はなんにもわからん!
……あー、そういえば中学卒業のタイミングで十年後の自分へとかいう手紙書かされたような気がする。
その当時中二病真っ盛りだったから……自作言語で書いた……ような……?
……ロクでもないこと書いた気がする。
これはもう解読しなくていいや。その当時のノートも捨てたし。
この手紙は秘密の手紙になったんだ。あの時の私にそう教えたらきっと喜んでくれるはず。
だからビリビリに破って捨てましょう。
万が一、中身が解読されないように。
冬は嫌いじゃない。苦手ではあるけれど。
雪が滅多に降らない積もらないところに住んでいるからか、雪が降ったらとても嬉しく思う。
いつぞや北海道へ行った時「すっげ〜! 雪だ! 雪景色だ! あ〜っはははは! さっみ〜!!」と謎テンションになったくらい嬉しかった。
あそこまで銀世界だと本当に笑えてきて寒くても諦めがつくのだ。
寒いのは苦手だから。
そう……だから冬の足音は小さくゆっくり来てほしかった。
ドタドタと駆け足で来られても困ってしまう。
来年は本当にゆっくり来てほしい。
かたつむりかカメ並みのスピードで。
あなたはどんなものが好きかしら?
実用的なもの? 鑑賞するもの? それとも食べ物? 意外なところでお金?
あなたのことよく知ってるつもりでも、贈り物となれば途端にわからなくなる。
でも私なりに考えて考えて考え抜いて決めたものなの。
開けても……笑わないでね?
え? 贈り物の中身は何かって?
もう、開ける前に聞くなんていじわるね。
でも教えちゃうわね。私が思うあなたの大好きなものよ!
手袋よし! マフラーよし! 耳当てよし!
ダウンジャケットを着てレッツ天体観測!
うぅぅさっむ〜……だけどせっかく星のキレイなとこに来たんだからちゃんと見ないとね。
望遠鏡も双眼鏡もないからただの肉眼でも見えるかなーと思ってたけど、案外結構見えるものだね。
まあオリオン座しかわかんないけど……
あ、やば。鼻水出てきた。そろそろ戻ろうかな。
凍てつく星空を見るのは次いつになるのかわかんないけど、満足したからしばらくはいいや。
は〜、あったかいもの飲んで寝よ寝よ。
共に行こう。二人でならきっと怖くない。
大好きな君とならこの先どんな試練だって乗り越えられる。
そして君と紡ぐ物語を二人で振り返って、あんなこともあったね、こんなこともあったねと笑い合いたい。
だからずっとずっと僕のそばにいてね。
死が二人を分かつまで。