昼寝から目が覚め、ゴロゴロと無意味な寝返りをうった後起き上がって体を伸ばす。
リビングの冷蔵庫から冷えた麦茶を取り出しグビグビ飲んでいると、外が静かなことに気づいた。
寝る前は結構な土砂降りだったはずだけど、寝てる間にピークは過ぎ去ったらしい。
まだポツポツと雨は降っていたけど数分のうちに止んで雨上がりの青空が雲の間から顔を覗かせていた。
明日は晴れるかな。晴れるといいな。
明日もお仕事が待ってるんだから天気ぐらい良くなきゃね。
一生懸命走ったけどゴールの前で転んじゃった子。
親が恋しくて大泣きしながら先生に手を引かれてゴールした子。
自分で考えたカッコいい(傍から見たらものすごく独特過ぎる)走り方でゴールした子。
ゴールそっちのけで家族の元へ猛ダッシュする子。
今日は保育園の運動会。
勝ち負けなんて関係ない。みんなみんな一等賞!
ピリオドを打たなければ物語は終わりを迎えない。
その作者が亡くなってしまったとしても、物語は勝手に終わらない。
その意思を継いだ誰かの手によって物語は続いていく。
……それはそれとして、ドラ◯もんやサ◯エさんはいつまで続くのだろうか……?
いつか『祝! 放送100年目突入!!』とかなるのだろうか。
そうなると今はまだ道半ば。まだまだ続く物語なんだろうなあ……
近所のおばちゃん家が取り壊され、更地になった。
そこに二羽のツバメがくるくるとその場所を旋回していた。
あの家の軒下にはツバメの巣があったから、おそらくその家主のツバメたちなんだろう。
せっかく来たのに家がなーい! という心境だろうか。いやはや長旅で疲れてるだろうに心中お察しする。
電線で羽を休めていたツバメたちだったが、やがてどこかに羽ばたいていった。
彼らがどこにいるのかはわからない。どこかで新しい新居を作っているとは思うが。
しかし家がないというのはツバメのみならず渡り鳥的にどうなのだろう?
鳥生で遭遇したくない出来事ナンバーワンとかだったりするのだろうか。
それともあるあるだったりするのだろうか。
それはそれで嫌だが。
何の迷いもなく彼女は色鉛筆を走らせる。
さらさらさらさらと、真っ白だった紙はあっと言う間に目の前にある被写体をそっくりそのまま写し出していた。
艶かしいもちもちボディ、短い手足、見事な青首……
某大根抱き枕が見事に模写されていた。
彼女は得意げに笑っていて、僕もすごいねと褒めたけど……なんで被写体が大根抱き枕なんだろう……?
別に僕でもいいのに……