バスクララ

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4/6/2025, 12:04:52 PM

真っ白で大きな紙を机に置いて思いつくままに線を走らせてみる。
グニャグニャさせてみたりギザギザさせてみたり直線をスッと引いてみたり。
そして始点と終点を結んで、一つの大きな形が出来た。
そんな形たちを何個か作って、それに飽きたら今度は余白部分を青で塗りつぶしてみる。
形の中にもちょっと青を描いちゃえ〜!
青が塗れたら次は黄色や緑、時には黒や赤で形の中を彩っていく。
満足と納得できたらそれで完成!
こうして出来上がった今はまだただの地図っぽい何かの絵は、いつか私の創り上げる世界の地図になる。
まだ誰にも知られてない新しい地図は未来の私の手助けになるし、物語の基盤にもなるはずだ。
さあ、この世界はどんな主人公がどんな旅路を歩み、何を目にし何を思うのかな?

4/5/2025, 12:18:34 PM

久々に情けなくて涙が出た。
人を守り育て、愛し慈しむのが私の仕事だけど、あそこまで好き勝手大暴れされたら私も何をしていいかわからなかった。
今の気分では誰かに好きだよなんてこと、嘘でも言えそうにない。
今の職場も職員も大好きで大切。辞めるつもりはさらさらないけど、失望はされてるだろうなとは思う。
吐き出したいことは山ほどあるが、ひとまずは止めておく。
見ている方も気分が悪くなるに違いないから。

4/4/2025, 12:38:35 PM

「ねえ知ってる? 桜の木の下には……」
「死体が埋まってるんだろ?」
「むぅ、さすがに君も知っていたかぁ」
 突然幼なじみ殿から花見をしようと誘われ、流れに流されやってきたが……この話題はどうなんだ?
「あのなあ……せっかくの花見なんだからもっと楽しげな話題はねえのかよ」
「例えばどんな?」
「ど、どんなって……そうだな……。
昨日食べたメシが美味かった……とか?」
「ふむふむ。確かに楽しい話題だね。私はメンチカツだったんだけど、君は何食べたの?」
「餃子とたこ焼きとコーンスープ……」
 我ながら食い物のジャンルがバラバラ過ぎると思うし、幼なじみ殿もそれは思ったのかくすくすと笑った。
「ふふっ、いいなぁ。さぞかしお腹いっぱいになったんだろうね!」
「あー、まあ」
「そんな食いしん坊な君に朗報!
ほらたこせんが売ってる! 買いに行こう!」
 俺をグイグイ引っ張る幼なじみに俺はつくづくこう思うのだった。
 花より団子だなぁ……と。

4/3/2025, 12:48:27 PM

君の隣で笑ったり泣いたり、時にはちょっとおどけてみたり。
君と一緒に一生を過ごすという想像をしてみて、ぽーっとしてみたり。
だからこうして君と夫婦になれて僕はとても嬉しいんだ。
だからこれは君と僕との誓いの言葉であり、約束。
健やかなる時も病める時も、死が二人を分かつまで君の隣にいる。
二人で幸せな日々を過ごしていこう。

4/2/2025, 12:22:31 PM

空に向かって飛び立とうとする友達の背中を私は黙って見つめる。
止める権利は私にはない。
友達がそれを強く望んでいるから。
下を見るのも嫌な高さだ。落ちたらきっとひとたまりもない。
……よくこんなことを決心して、しかもあんなところを恐れずに立てるなあと半ば呆れながら私は周りから聞こえてきたカウントダウンを小声で唱える。
『5、4、3、2、1! バンジー〜〜!!』
友達が落ちていき楽しそうな絶叫が響く。
次は私の番だけど、落ちる恐怖を想像したら血の気がサーッと引いていくのを感じた。
……強く誘ってくれた友達には悪いけど、やっぱ怖いからやめとこ……
スタッフさんに声をかけて私は階段をそろりそろりと降りていくのだった。

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