私に初めて恋を教えてくれたあの人は、
少年みたいに素直でまるで太陽のように笑う人だった。
私に強くなる勇気と前を向くきっかけをくれた君は、
素っ気ないけどでも不器用に誰より愛情深い人だった。
そして私にいろいろな経験をさせてくれたあなたは、
お調子者でその存在一つで人を笑顔にできる人だった。
人を好きでいることは幸せなことばかりじゃない。
だけど出会わなきゃよかったなんて、
そんな風に後悔した恋はひとつもなかった。
だからきっと、恋って素晴らしいものなの。
"好き"
その感情ひとつで誰かのためにこんなにも輝けるんだもの。
たったそれだけの感情が未来の私を変えるんだから。
恋ってまるで未知の世界へ繋がる扉の鍵みたい。
『未来への鍵』
冬の澄んだ空に輝く星のような君は、
人々を魅了し、時に狂わせてしまうほど美しかった。
みんなが君を求め手を伸ばす中で、
君に選ばれた私はきっとこの宇宙で1番の幸せ者ね。
だからこの幸せがあんなに儚く散ってしまうなんて、
想像もしてなかったのよ。
君が消えてしまった空に残った無数の星のかけら。
綺麗なものばかりじゃない、
だからこそ私の心に強く深く刻まれていく。
全部忘れて欲しいと、君がそう言ったのに。
君が無責任に残していった星のかけら。
私の宝物で、私の消えない傷。
『星のかけら』
何もかも手にしているのに孤独な君。
魅力的なその姿の裏に隠している大きな傷。
可哀想なほど愚かでずるい君は、私に似てきっと弱いのね。
でも大丈夫よ。
君がどんな罪を犯しても、
お揃いの罪を背負って一緒に地獄に堕ちてあげる。
『君と一緒に』
誰かと比べて自分が優れていること。
人に羨ましいと思われる人生を歩むこと。
私にとって幸せとは、
いつも自分じゃない他の人の視線の先にあった。
でもそう、君に出会って知った。
他人の存在に依存する幸せほど脆く弱いものはないと。
自分が本当になりたい姿さえ知らないまま、
みんなが憧れる何かを惰性で目指すことの不幸さを。
自分を嫌い貶し続けて得た強さは、
何ひとつ救ってはくれない。
だからこそ、自分を尊重する心を忘れないこと。
誰かにとってじゃなく私にとって、
いつも誇れる自分であること。
前に進むために必要なのは自分を否定することじゃない。
少しづつ、自分らしく変わること。
君が好きだと言ってくれた私を、
私は消してしまいたくないから。
幸せ、それはどんな時も自分を愛し成長させられること。
そして人の幸せを願えるぐらい強く優しい人であれること。
幸せとは、きっとそういうもの。
『幸せとは』
あなたと出会い、あなたに恋をし、
色んな初めてを経験した1年。
大人の世界の美しさと寂しさをこの目に映して、
知らない自分と出会った。
振り返ればなんだか、笑っている時間が多かった気がする。
こうやって歳を重ねていくほど自分が成長して、
関わる人が増えていくたびに少しづつ、
私自身が変わっていく感覚を覚える。
でもふと頭をよぎる存在が、
いまだに私の全てを握っている気がした。
だって記憶を辿ればそこにはいつも、
君を失ったあの頃の私とそっくりの自分がいるんだもの。
あぁやっぱり、人は簡単には変われないのね。
君はとっくに捨てたのに、
私は君みたいに強くなれなかった。
この1年で私は君じゃない別の人を好きになった。
なのにいつもどこかで君の面影を探し続けていたんだから。
もうすぐ年が明けるのね。
やっぱり今年も、君は戻ってこなかった。
『1年を振り返って』