腕のなかで眠る我が子を眺め
この腕の中に ずっとこのまま 閉じ込めておきたい
そんな思いを抱くほど 可愛いくて壊れそうな宝物
そんな宝物も いくつか季節が巡り
私の腕から飛び出し
今まさに 大きな世界に羽ばたいていった
残されたわずかな温もりと 虚無感が入り交じる
なんとも複雑な親ごころ
あの娘は知らずに 飛び立っていった
ここ数日は、ことのほか寒さが身にしみて感ぜられます。
いかがお過ごしでしょうか
おかげさまで人生の良き伴侶がみつかりました
誰よりも早くご報告したく筆を執った次第です
良し、書き出し順調、順調
その後の結びはどうしよう
ググッてカッコイイ文 見つけなくちゃ
って、そもそもその前に
リアル相手を捕まえるところからだけどね…
今夜も 星に願いをかけ 激しく妄想にふける一筆なり
「この娘が20歳になるまで 生きてられるかしら…」
私の腕の中で スヤスヤと眠る我が子を覗き
母が唐突に呟いた
始まったばかりの慣れぬ育児
授乳とオムツ交換に追われている私は
言葉の奥に秘めたる想いを汲む事ができず
ただ ただ 疲れた身体で聞き流していた
時を越え
今なら分かる
幼き子を抱く娘を見つめ 母の言葉を ふと思い出す
「今夜は月が綺麗だよ」
届いたメッセージに空を見上げた
ではなくて… えっ?
「月が綺麗ですね」って!?
きたーー!きた、きたモテ期到来!?
こっ…これは、つまりアレ? 俗にいう口説き文句っ!?
返し、返しは…
(手が届かないからこそ綺麗なんです)
って、一度、ソデにするセリフ言ってみたいよ…
おっと、危ない
ここは素直に
(今なら手を伸ばせば届くかも)
うーん? もう、王道に
♥死んでもいいわ♥
で返そうかな?
そんな今夜は 私の好きな三日月からの妄想だけど、ね。
恋に
落ちた…
かもしれない
単調だった生活が 浮き立ちはじめ
単色だった景色は 鮮やかな色彩を放っている
世界はこんなにも 光に満ち溢れていたのか
眩しさに惑わされぬうちに
そっと心に焼き付け
咲き乱れる色とりどりの花々とともに
春風に抱かれて 消し去りたい