もう、笑顔を作ることができなくなってしまった。
君だけを頼りに生きてきたのに。
君だけが僕の光だったのに。
君という一等星を失った僕は、どうしたらいい?
どうしていなくなってしまったのか、どうして自殺なんてしたのか。
僕には答えを確かめる術なんてない。今の僕は、輝きを失った、ただのつまらない男だ。
そう思っていると、耳元で聞き覚えのある声が囁いた。
『大丈夫よ、あなた。私はずっとそばにいる。あなたの笑顔を見ていたいから。』
その声を聞いて笑顔になった僕の顔には、強い輝きが宿っていただろう。
#時間よ止まれ
揺れるゴンドラの中、先輩は私の目の前にいる。
大好きな先輩と、初めての遊園地デート。今日、私は先輩に告白するのだ。
覚悟を決めて、息を吸う。
「せ、先輩っ!私、先輩のことが好きなんです!もしよければ、付き合ってほしいです!」
その場がシーンとなる。私、もしかしてミスった!?
恐る恐る顔を上げると、真っ赤になった先輩の顔。
「俺も、ずっと好きだった。俺でいいなら、付き合ってください。」
まさかの返事に驚いていると、先輩は私を抱きしめた。
ドキドキと、自分の鼓動がうるさいけど、…心地いい。
神様、本当にいるなら、どうか、願いを叶えてください。
『時間よ止まれ。』
#君の声がする
君の声がする。
海辺に来て、こうやって耳を澄ますと、波の奥から、
「みんな元気ですか、次はいつ会えるかな」って、かすかに聞こえる。
みんな、泣きそうな顔をして、気のせいだって言う。
でも、そうは思わない。思いたくない。
ずっと涙が止まらなくなるから。
君はまだ生きてるって、信じたいから。
いつか、何事もなかったかのように、私の前に現れるんでしょう?
この海の向こうに、君はいるんでしょう?
みなさん、「ありがとう」ってどうやって書くか、知ってますか?
大人ならまだしも、子どもなら、殆どが知らないと思います。小学生である私は知りませんでした。
漢字で書くと、「有難う」って書くみたいです。
「ありがとう」って、いつも言っているのに、「有難う」は知らないの、おかしいと思いました。
今度は漢字の意味を調べてみました。『有・・・存在する、難・・・むずかしい。』
ありがとうって、当たり前じゃない。漢字の意味を見て、そう思いました。
私、ありがとうって何度も言っているけれど、意味を理解して使っていたかな。。。
もしかしたら、私、ありがとうの意味、知らなかったのかも。
でも、知ったからこそ、もっと使いたいと思った。
思っていないのに使うのは良くないことだけど、有難いと思うこと、その気持ち、きちんと伝えないといけないな。
そう思った今、たくさんの「有難う」があることに気づきました。
お父さん、いつも有難う。頑張って働いてくれて、優しくしてくれて。
お母さん、いつも有難う。美味しい料理を作ってくれて、きれいに洗濯してくれて。
お姉ちゃん、いつも有難う。協力してくれて、お手本になってくれて。
Hちゃん、Nちゃん、いつも有難う。一緒に笑ってくれて、一緒に泣いてくれて。
―そして、私。人生を楽しんでくれて有難う。生きてくれて、有難う。