百合

Open App
5/25/2025, 10:55:07 AM

やさしい雨音

ぽつ…ぽつ…
わずかに聞こえる雨音で目が覚めて、ゆっくり目を開けた。
いつもは嫌いなこの音。
傘はささなきゃいけないし
濡れたら寒くなるし
洗濯物も乾かないし
…だからこの音はいいことが起きない証みたいなもの
でも今日は隣に君がいる
いつもなら夜帰るけど、帰らずに今も隣でぐっすり眠り続けている
この雨が止んだら帰ってしまうから、今はまだ止まないでほしい。
まだ私にやさしくいてほしい

5/24/2025, 5:00:43 PM

聞き覚えのある歌が娘の口から聞こえてきた
「かなり昔の曲じゃない?」
そう娘に聞いてみた
「うん、最近また流行ってるんだよ。サビの歌詞がいいんだよね〜」
と娘は答えてまた歌い出す。
さっきからサビの部分を何度も繰り返して歌っている。
ずっと聞いていると確か、そんな会話を自分が学生の時にしたような…と急に思い出した。
授業が終わったあとの講義室で、親友とイヤホンを分け合って聞いた。親友が「このサビがいいの‼︎」とリズムに乗りながら教えてくれた。そんな情景が再び思い出された。
娘も友達とそんな会話をしてるのかもしれない。
そう思ったらなんだか心が温かくなって、私は親友にランチのお誘いラインを送ってみたりした。

5/23/2025, 12:25:27 PM

あなたが出張でいない時
1人でご飯を食べて、ゆっくりお風呂に入って寝る支度をする。そして、もう寝るだけになった時、あなたが置いていった上着を羽織ってみる。
もちろんあなたが家にいて、抱きしめてくれる時の安心感とドキドキは比べようがないほど幸せを感じる。
でも、安心感と少しの寂しさはこれでしか感じることができない。
お仕事を頑張っているあなたへ
汚したり、シワになったりすることがないようにするから、この時だけは許してね。

5/22/2025, 5:21:58 PM

いつもと同じアイシャドウで、違う塗り方をしてみた。
少しいつもより派手な気がする。
でも誰も気づかない、気づくはずもない。
それでも私だけが昨日の私と違うことを知っている。
いつもと同じように仕事に行って、残業して、帰ってくる。なんにも変わらない日常だけど、今日の私は昨日より倍以上可愛い気がする。

5/18/2025, 2:10:52 PM

時間をかけて化粧をした後、入学式以来のスーツに手を通す。
鏡の前でくるっと回っておかしくないか確認をする。
今日は大学の卒業式。でも卒業するのは私ではない、ずっと片思いしてた二つ上の先輩だ。
私は式典の手伝いを頼まれて特別に参加することができる。先輩の最後の姿を見ることができる。
嬉しいはずなのに鏡に映った私の顔はちっとも嬉しそうではなかった。
何か行動しなければ後悔する。この恋をキッパリ終わらせて次に進めるようにする。そう自分にも友人にも誓った。それでも何かできる気も、次に進める気もしなかった。
どうして2年はやく生まれなかったのか。
どうしてせめてあと一年はやく生まれなかったのか。
去年からそう思わない日はなかった。
高校生に比べれば2年の違いなんてすぐに埋められると思っていた。でも近くにいられても、2年同じ大学にいられても2年の差は埋められなかった。
今日、先輩が卒業したら彼はもっと先に行ってしまう
どんなに追いかけてもきっと届かないくらいまで行ってしまう。

後悔してもいい、結ばれなくていい
お願いだから…
今日だけは、今日だけでいいから待ってほしい

Next