ずっと君と一緒がいい
依存なのはわかってる
人間不信の僕に手を差し伸べてくれた君だから
少しばかり期待してしまうんだ
嫌だったら突き放してくれて構わない
僕の勝手な願いと希望の押し付けだから
もし拒絶するのであれば
どうか僕が傷つくようなことを言ってください
君のことを忘れられるように
忘れる努力ができるように
お返事待っています
「先輩、幸せってなんだと思いますか?」
と梶原くんが聞く
『これはまた難しい質問だね』
と返しながら幸せについて考えてみる
「俺はそれを理由に頑張れるようなものは全部幸せだと思うんですよ」
ちょっと意味が分からない
『その心は?』と問うと
「例えば食べ物とかだとデザートあるから勉強頑張ろとか思えるじゃないですか、だからデザートを食べることは幸せと言えてデザート以外でも努力の原動力になるものは幸せって言えると思うってことです」
質問も難しいが自分で導き出してる結論も難しい
『僕は自分のお金とか時間とかの財産を惜しみ無く使えるものが幸せだと思うな』と自分でも納得できるような中々良い意見を言ってみた
「なんか先輩いいこと言ったっていう顔してますね」
彼にはお見通しだったらしい
『ふふっ、もっと話すのも楽しいだろうけどそろそろ部活を始めるよ』
部員が2人しかいないけど活動はしなくてはいけない
放課後の部室は今日も穏やかだった
今年の抱負って毎年考えている気がするけれど
結局毎年同じもので
「早寝早起き」掲げているけど
今の時刻は午前2時
特にこれに思うこともなくて
来年もきっと同じ目標を立てるのではないだろうか
私はいわゆる夜行性の人間で
昼夜逆転した生活を送っている
大好きな君ともっと話したいけど
君が朝、登校する時には私は眠くてたまらない
でも最近は君がそばにいてくれることが増えた
やっぱりそろそろだからかな
優しく撫でてくれる君の手が遠い物のように感じる
温もりを感じるのにとても離れているところに
ある気がしてしまう
私は最期に君に伝えたい
「にゃ〜」
伝わったらいいな
じゃあおやすみ
真っ暗な道
奥に微かに光らしきものが見えそうで見えない
僕と君は手を繋いで歩いていた
ゆっくりと亀よりもカタツムリよりも
遅く遅く遅く
雪を固めるように
「ねぇ、いつまで僕についてくるの?」
『ずっと』
「ダメだよ、君は戻らなくちゃ」
『私も一緒に行くよ』
「悪いのは全部僕なんだ、だから君は来ないで」
『そんなに泣きそうな顔しないでよ』
『わかった、私はもうついて行かないから最後にあなたの笑顔を見せて』
「君も泣いてるじゃないか」
泣き笑いになってしまったが
感動の別れ的な感じでいいのではないかと思った
僕らが通り魔に刺されたのは数時間前のこと
君は悪くない
僕がいつもと違う道を通りたいなんて言ったから
ごめんね
君にだけは生きていて欲しい
最後の願いだけ叶えさせて
じゃあね
君は僕とは反対側の道に歩いていった
何度も何度も振り返りながら
笑顔かどうか分からなくなるまで泣いて
光の回廊に向かっていく
僕は多分死ぬだろう
だから最後に言うよ
「僕のことを好きになってくれてありがとう」