放課後の教室
掃除の担当だったから担当場所に向かった
時刻は午後4:00
夕日が差し込んできている
窓際で歌っている君も見える
『歌上手いなぁ...』
ポツリと呟いた
はずだった
「えっ!?あっありがとう」
君は目を丸くしていた
僕も聞こえてるとは思わなくて驚いた
夕日に照らされた君の顔がとても素敵だと思った
友達が来てしまったから会話はそこで途切れた
「良かったな、話せて」
『うるせぇよ』
僕が思いを伝えられる日は来るのだろうか
光が差している教室
君がいる教室
かわいいかわいい君がいる教室
君が好きなのに
君に好きだと言えない
僕はインキャだから君に話しかけることすらできない
おこがましすぎて
君の僕の間には見えない霧があるように感じてしまう
君に話しかけることができたのなら
君が話しかけてくれたなら
勇気を出すことができない僕だけど
明日には勇気を出して
君に好きだと言いたい
頑張って君に伝えたい
気持ち悪いと言われてしまうかもしれないし
好きな人に好かれる世界線に行きたいと何度も願った
こんな僕でも君の視界に入ることが許されるのなら
どうか僕の名前を呼んでください
私、秋の果物ってあまり好きじゃないんですよね
柿とかぶどうとか...
りんごは好きなんですけどギリギリ冬の果物ですし
あぁでも梨は好きです
とても美味しい品種知ってるんです
大好きだった人が作っているやつです
とても美味しいんです
彼の優しさがこもってるんじゃないかってくらい
優しい味がする梨です
あの梨また食べたいなぁ
もう作っている人がいないので
食べることができないんです
最期に食べたかったな
『ごめんな、お互い歳だからわかるだろう?もうあの梨を作る体力も気力もないんだ』
そういい大好きだった彼女の
眠りについた彼女の
丁寧な字で書かれた日記を静かに閉じた
もう一度私の言葉を聞いて
もう一度私の事を見て
もう一度私のことを周りの人に話して
やっぱり束縛する欲が強いのかなぁ?
君は辛かったよね
わかってるんだよそんなこと
ごめんね
ストーカーして
でももう私のものだよね?
静かな部屋できみと二人
君のおはようや拒絶の声はもう聞けない
あら、こんにちは
ここはどこって顔してますね
ここは...あなた達が使っている言葉で
適切かどうかは分からないのですが
多分天国のちょっと手前くらいです
でもあなたは死んでないですよ
死にかけってところでしょうか
あの木が見えますか?
凍えるような冷気が漏れ出てくる木
感電してしまいそうな木
活力がみなぎるような光がさす木
枯れているような木
そして燃えているような木
どの木が好きですか?
燃えているような木ですか?
珍しいですよね
あまりここにもない木なんですよ
葉がかれると一段と赤く燃えて蒸発するかのように
バラバラになります
そうしたら下界の誰かの命が朽ちた
というとこが分かります
そんなすごい木なんです
今1枚消えましたね
あれ?見えませんでした?
あっ、そろそろあなた別のところに
行かないといけないみたいです
そういえば葉が蒸発するのは
自分とは何の関係も無い人のしか
見れないんでしたっけ?
さっきの葉はあの人のだったんですね