コウ

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10/1/2023, 2:57:46 AM

きっと明日はいい日になる

明日は過去の自分が作り出していくものだから。
少し調子が悪かっても、その心意気がきっと明日の自分を救ってくれる。
でも無理しちゃダメよ。どうしてもその気持ちになれないとしたら、ゆっくりお休みなさい。

9/30/2023, 6:26:22 AM

家へと帰る。
静寂に包まれたこの家は、一年前は人で溢れていた。
次第に皆が独り立ちしていって、残ったのは私だけになってしまった。
「ただいま……」
返事はない。当然わかってたのについつい言ってしまう。
うるさいと思っていたあの日々も、今は少し恋しいな。

9/29/2023, 3:33:27 AM

「お前なんか、誰にも幸せにできない」
別れ際に放たれたこの言葉が、脳裏に突き刺さって抜けない。
幸せになれなかった腹いせなのだろうとは思うけれど、きっと私は幸せにできない不幸の存在なんだという呪いが解けない。
きっとこれは、一生解けることはないのだろう。
そう思っていたのに。

「いやそれ、あんた悪くないよ」
ふとした拍子で連絡が来た友人から、バッサリと言い放たれた。
「え……?」
「どうみても幸せにできなかったアイツが悪いじゃん!男のくせに捨て台詞とかなっさけな……とりあえずさ、アンタが幸せにできないとか、そういうの悩んじゃダメだよ。人は誰でも幸せにできるもんなんだからさ」
そういって友人はタバコを手に取り、一服した。
「……うん、気いつかわせてごめんね、ありがとう」
「この言葉が素直に受け取れないんじゃ重症だな。ま、アイツのことなんて忘れてパーッと遊び行こうよ」
私の発言を遮るような友人の言葉に、私は静かに頷いた。

9/28/2023, 3:21:52 AM

雨の日の午後、空港で待ち合わせた。
しばしのお別れをするために。
悪天候ではあるが、今日は予定通りフライトするらさい。
私は延期すればよかったのに、と内心思っていたのに。
「じゃあ、そろそろ行くね」
それを知ってか知らずか、彼は搭乗するために荷物を手に取って歩き始めた。
「うん、それじゃまたいつか」
私は離れたくない思いを抑え込みながら、いつも通りに接した。

飛行機が空を一直線に進んでいく。
きっとこの雨も届かない上空へと旅立っていくのだろう。
私は傘を手に取り、空港をあとにした。

9/27/2023, 3:20:51 AM

秋の夜長に狐がとおる。
最近月を見上げることは減ったけど、秋口の満月の日はなんとなく庭先の網戸を開けたくなる。
雲ひとつない夜空に、立派な満月がぷかりと浮かんでいると心なしか幻想的な気分になる。
酒と少々のつまみを持って縁側に腰掛ける。
ふとがさり、と庭藪から音がする。
おそらくは出てこないであろうが、腹を空かせて狐でもやってきたのだろうか。
私はつまみの肉を少し取り出し、茂みへと投げる。

穏やかな秋
月夜が導いた出会いに、思わず空を仰ぐ。

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