コウ

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9/7/2023, 3:25:56 AM

12時を告げる時計の音が鳴り響く。
蜜月の時はもう終わりだ。名残惜しそうに彼は私から腕を離れる。
「じゃあ、また明日ね」
彼はそう言ってタクシーで帰っていった。
行ってほしくなかったけど、物分かりが良いことだけが取り柄の私は素直にその言葉を飲み込んだ。
いいんだ。明日も会えるから。
……だけど。
私は慣れないロングスカートの裾を摘み、ヒールの覚束ない足取りで翻って帰路に着く。
途中でガラスのショーケースに映る自分の顔を見る。

……このままでいいんだろうか?

9/6/2023, 3:20:54 AM

子供の頃、海に連れてってもらった。
その時に集めてた貝殻は、いまだに実家の押し入れに眠っている、かな?流石にもう捨てられてるかな。
もしあったとしたら。何の回なのかもよくわからないその貝は、化石のように家のどこかを漂っているのだろうか。
堆積する、海のかけら。

9/5/2023, 3:37:42 AM

学校の帰り道。
「あたしたち、全然青春してないよねー」と言い合っていたあの時。
確かにあたしたちは部活もなんもしていないし、彼氏がいるとか浮わついた話もない。
ただゲームして、授業受けて、放課後たいした大きなこともなく帰り道を歩いて。
もったいないなあと今なら思う。だけれども。

この瞬間、この時間は確かに青春の煌めきがあったはずなんだ。

9/4/2023, 3:33:02 AM

日々のLINEとか、会話とか。
問題から目を逸らすところとか、取り合わないだとか。
些細なことで関係が崩れてしまう。
せっかくキミと付き合ったのに、まだ試練は残っていたんだ。

9/3/2023, 4:05:50 AM

気分が沈んでいる時は、まるで当てのない暗闇の中を探っているようだ。
どこに答えがあるのかわからない。然とした先の見えないその道を、歩いていくのだ。
その時に。仄かでもよいから灯火を持っていると、その先が見えるようになるだろう。
それは遥か先にあるかもしれないし、ひどく身近にあるかもしれない。
まあ、それに気付けるかどうかは、自分次第だけれどね。

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