小窓ノ旅人

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3/7/2023, 12:29:56 PM

月夜に笑う君が嫌いだった。

静かな月光に照らされ、
怪しいくらいに美しく笑う君が。

君が月に連れ去られてしまいそうな
なぜか、そんな気がするのだ。

母も、兄も、姉も、父もそうだった。
月夜に笑い、消えていく。

ねぇ、君はここにいてくれるかな。


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「月夜」2023. 3. 7

3/6/2023, 5:11:30 PM

仲間との絆が深まるたび
どうしようもない恐怖感
そして罪悪感に襲われる。

どうしようもないくらいに
楽しいからだろうか?
愛おしいからだろうか?

原因を考えたって
それはどうしようもないことばかり。

絆というものは時に固く、時に脆い。
生きているから、不確かなもの。

それでも信じたくなるのだ。
何度壊そうと、何度途切れようと、
また絆という糸を結びたくなるのだ。


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「絆」2023. 3. 6

3/4/2023, 10:44:52 AM

大好きで大好きで大好きで大好きな君に
最高で最悪のプレゼントを贈ろうか。

「もう君に用はないから、じゃあね」

どうか、私のことを憎んでおくれ。
いつか、私のことを忘れておくれ。
さよなら、愛しているとは言えないよ。

君の近くによくいた青年。
どうかあの子を見守ってやってくれ。
どうかあの子の手を引いてやってくれ。

優しい子なんだよ、どうしようもなく。
全てを平等に愛してしまう子だから
痛みすらも、独りで抱きしめてしまう。
独りで抱えて、独りで歩こうとする。

どうかこの先あの子の抱えるものが
愛でいっぱいでありますように。

そこに、私からの愛はいらない。
大好きな君に、鍵を託そう。
鳥かごは開いた。さぁ羽ばたきなさい。
どうか君が、青空を飛べますように。

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「大好きな君に」2023. 3. 4

3/2/2023, 10:00:17 PM

私にとってそれは

つよくまばゆくはないけれど
ちいさくやさしい私の光

私にとってそれは

たった1つの希望であり
たった1つの暗がりである

私にそれがあるから
私は私を愛すことができる

私にそれがあるから
こんな世界でも息をしている

私にそれがあるから
私は私だと笑っていられる

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「たった1つの希望」2023. 3. 2

3/1/2023, 11:07:00 AM

私は欲望に溺れたくはない。
けれども欲望が無くてはつまらない。
まぁ、欲望に限った話ではないが。
ふふ、難しいものだね…
ああ、もっと多くの知識が欲しい。


彼はそう呟きながら
窓の外を眺めて笑みを浮かべている。
これは…上手くいってないんだな。
よし、紅茶を淹れよう。休憩も必要だ。

知識が欲しい、か。
うーん、僕も知識が欲しいな。
あなたの役に立てるように。


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「欲望」2023. 3. 1

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