10/6/2025, 2:51:53 PM
山火事!
もし、紅葉を知らずに育っていたら
真っ赤に色づいた山に恐怖するのかもしれない
山を赤く染める葉は、実は私が知らないだけで
本物の炎のように熱を持っていたりして
そして木から落ちる瞬間、火が消え去って私の知る落ち葉になるのかも、なんて
『燃える葉』
10/5/2025, 12:52:04 PM
月自身が光っているわけではないと知ったのはいつのことだろうか
幼い頃の私にとって、月も太陽も同じように自ら光を発しているものだった
『moonlight』
10/4/2025, 11:35:04 AM
夜遅くなる前に家に送っていかなきゃいけないって、頭ではわかっているのに
「まだ帰りたくないな…」なんて、そんな可愛いお願いを拒否できるほど冷めた人間にはなれないよ
だって僕も同じ気持ちなんだから
『今日だけ許して』
10/3/2025, 3:52:38 PM
眠れない夜に『誰かいませんか』と祈りながらラジオのスイッチを入れる
会話をしたいわけではなく、ただ自分と同じように眠らずにいる人の存在を感じ取りたいだけ
『誰か』
10/2/2025, 3:52:04 PM
人間には聞こえない音が聞こえているらしく、
おそらく曲がり角を曲がったあたりからそわそわし始め、
『帰ってきた!』と吠えだす
何をそんなに気にしているのかと見ていれば、
ようやく私にも聞こえてくるエンジン音
それも家族の乗った車のもの
車のエンジン音なんてどれも同じだと思っていたけど、
犬の耳にははっきりと違って聞こえるらしい
……さすがに徒歩だと聞こえないらしく、
私が鍵を開ける音で目を覚まし、
靴を脱ぐあたりでようやく吠えだす
『…ちゃんと起きてたよ、気付いてたよ』のごまかしを込めて
『遠い足音』