真夜中　布団の中で目が覚める
急に心細くなって誰かへと手を伸ばす
握り返してくれる人は誰もいない
でもこの寂しさを埋めなければ　心細さで溺れてしまう
誰かにいてほしい　誰かに選ばれたい
選んでくれる人は誰もいない

そんな孤独と背中合わせの毎夜

『ひとりきり』

あなたと会える日は緑の丸
あなたに会えない日は青のバッテン
あなたと話せた日は真っ赤な花丸

『Red,Green,Blue』

実は私の眼鏡、トクベツなんですよ
見た目はなんてことない眼鏡なんですけど、
これを掛けると…
見えるものすべてにフィルターがかかるんです！

フィルターの種類もさまざまで、
ビシッと決まったモノクロ映画みたいな渋いものから
すべてがふわふわで可愛らしいパステルカラーまでなんでもござれ！

…え？
そんなものになんの意味があるのかって？
いやぁ、意味は特にないですけど…
でも、一枚通しただけで世界が丸ごと変わっちゃうんですよ
こんなに素敵な眼鏡、どこを探してもありませんよ！

今ならお安くしておきますよ！

『フィルター』

ナッツと付いているのにナッツ類ではなくマメ科の落花生

人間の都合でナッツみたいな見た目をさせられ
売り場だってナッツ類と同じ場所なのに
なんなら袋で雑多にごちゃ混ぜにされているのに

節分の豆まきに使うのは落花生
『豆』を撒くわけだから、最初からマメだと名乗ってはいるけれど、

どうにもあと一歩だけ仲間外れな落花生

『仲間になれなくて』

ずくずくに濡れて動けずにいる私のために傘を差し出してくれたのはあなただけ
その優しさがどうかどうか枯れることなく続きますように

『雨と君』