ああ、まるで写し鏡だ。
靄がかかったように自己嫌悪に陥る私と、
太陽を覆い隠すように曖昧な色の雲で覆われた空。
ああ、本当に嫌になる。
世界は何も変わってないはずなのに、
主観で見ればこうも激変する。
その変化を厭うのは私であるはずなのに
些細なことで悩み、傷つき、
心模様をころころと変えているのは私なんて…
なんて、馬鹿げているのだろうね。
貴方はどこか子供のように無邪気で、
反面誰よりも先を見据えていて
たまに呆れるくらいくだらない事で笑っていて
男子中学生がそのまま大人になったようなひと。
太陽のように明るく笑ったりおどけてみせても
月のような包み込むような静かな優しさを持っている貴方に
今日も惚れ直すの。
貴方にとって私はなんなのだろう。
昔から変わっていないのだろうか。
それとも、少しは好印象になったのだろうか。
はたまたマイナスに?
なんて、相変わらず考えても答えが出ない事に
頭を悩ませてる自分に嫌気が差す。
たしか、貴方への第一印象はよくなかった。
女生徒がよく貴方の周りにいる事を知っていたし、
なんだかあざとい人だと遠目から鼻で笑っていた覚えがある。
あの頃求めていた全てを肯定してくれるような人でもなかったし
関わりが薄いまま、終わっていくんだろうと。
あれはいつ頃だったろうか。
それすら思い出せない程、私の中では過去の事らしい。
もう表情も声色も朧気にすら思い出せない。
心配されたかった私は貴方に直ぐバレる嘘を吐いた。
バレたくないと、少しだけ思いながら。
でも貴方は直ぐに気付き、やめろと言っていた気がする。
止められたのは確かだ。
あの頃も今も、絶対に肯定はされない行為だから。
きっとその時からだ。
貴方に依存しだしたのは。目で追うようになったのは。
貴方への関心が0に等しかったところから、
一気に100向いた瞬間。
恋と呼ぶには汚れていて重過ぎるモノ。
それを初めて認識したのが、あのときだった。
気付かなければよかったと、選択を間違えたと何度思ったことか。
関係値が無の、0の状態からやり直せたらと何度考えたことか。
もし、初めましてからやり直せるのなら
貴方と関わらない人生を送りたい
…なんて、ただ私が貴方から離れられないだけなのに
同情でしか繋ぎ止める方法を知らない子供が、
貴方の優しさに、甘さに縋る事しか知らない大人が、
愛してるなんて言える筈なくて。
青々とした葉でいたのはいつの事だったか。
花開く君を羨ましく、妬ましく思っていたのはいつの事だったか。
地面を覆い隠す仲間たちの姿に季節が移ろう事が怖くなったのは
いつの事だったか。
ゆうらり、舞い散る朽ちた葉が私自身だと気付くのは___