山百合

Open App
9/7/2024, 2:30:10 PM

・3.『踊るように』

学校からの帰り道、桜の花びらが地面に沢山舞っていた
風でクルクルと踊っているようだった。

そう思ったがもうそんなことを嬉しそうに報告しても
お前はいいよな、中学生にもなって頭の中がカラッポだもんな
って言われそうで。特に父親には。
ただいま

とだけ。

【続く】

9/6/2024, 10:43:28 PM

・2『時を告げる』

私はケイ。名前はトケイソウから取られた。
夏生まれの私に母親がパッションフルーツが好きだからという理由で。。
パッションフルーツはトケイソウの仲間なんだって。
絵を書くのが好き。魚が好き。
チャイムが鳴った。

また明日ね

【続く】

9/5/2024, 2:05:39 PM

・1『貝殻』

子供の頃は貝殻の1つ1つに誰かが住んでると思ってた。
私はとびきりキレイな遊色の光り輝く巻き貝に妖精を住まわせて飼いたいと思っていた。
実際にはヤドカリを眺めていたけれど

【続く】

9/4/2024, 1:24:38 PM

・4『きらめき』

自室はすっかり倉庫のような役割になっていたが
思い出の数々もそのまま残っていた。
子供の頃はキラキラしたものが好きだった。なんでもラメ。
あの頃は強気だったなと思う。自分は可愛い、自分が望んだことは叶えられる、と。
根拠のない自信。
でも今はすっかり萎縮してしまっている。

自分の人生を取り戻そうと思う。

【終わり】

9/3/2024, 2:13:24 PM

・3『些細なことでも』

夫はずっと私が何を言っても真剣に聞くことはなかった。
どんな些細なお願いでも聞いてはくれず
一方的に搾取されてきた。
私の話は常に否定され、無いものとされた。
どうぞ大好きな義母さんと仲良く暮らしてください。
もう知らん。

【続く】

Next