11/15/2025, 4:39:09 PM
小鳥の声に目が覚めた。
柔らかな木漏れ日が身体を包む。いつの間にやら寝てしまっていたらしい。
視界に映った、ざわめく木々たち。
光に照らされ、緑色に光り輝く。
「んふふ…」
なんて平和で、静かな世界。
11/14/2025, 12:49:36 PM
ささやかな約束
小指を交えて歌を歌ったよ。
初めて聞いた歌だった。
貴方の声は優しくて、拙い語彙じゃ表せないくらい。
小さな小さな、ささやかな約束。
だけど私は、たぶん一生、忘れられないと思うの。
11/13/2025, 10:51:16 AM
「生き物」
辺りには幾多もの死体が転がっていた。
全て、戦にて戦死した者だ。
「…先生。私はいいので、他の怪我人を先に……。」
「……。」
私は、目の前に差し伸べられた先生の手を横目に、そう言い放った。
先生は暫く私を見つめていた。その瞳のはどこか掴みどころがなく、彼の考えが読めなかった。
先生の手は未だ私に指先が向いている。
「…医者の見習いが死ねば、助かる人も助からなくなるぞ。」
私は暫く先生を見つめた。
辺りを見渡すと、大量の死体。全て、先程まで生きて戦っていた「人間」だ。
私は、血に濡れた手で、彼の手を掴み取った。
11/12/2025, 10:36:35 AM
心の迷子
自分が自分じゃないみたい。
何もしたくない、何も考えたくない。食べ物を見たら吐き気が止まらない。何をしても涙が止まらない。
あの子が死んで、私は一人になった。
友達も、恋人も、母親さえ、私にはもういない。
視界はいつも真っ暗。星のない夜みたいだった。
ねぇ私、どこに行けばいい?
11/11/2025, 10:18:57 AM
ティーカップ
また存在していない言葉。
誰も知らない、まだ知ることのない存在。
彼らにもいつか、知る日が来るだろうか。