紫陽花は散らない。
どの本でだったかは覚えてないけど
そんなことを読んだ。
その時花も木も散るものだと思ってた私は
驚いて思わず立ち上がってしまった。
けど今はどうでもいいこと。
ゲームが好きで
上手くなりたいと思ってて
勉強は嫌いだけど
最低限できるようになりたくて
私はどちらもできないから望むけど、
少し周りを見渡せば
すぐ近くに両方できる人がいて
世渡り上手な人もいて
努力の天才もいて
羨んだこともあった。
けど今はどうでもいいこと。
あの時ああしていたら、
そんな後悔するだけ無駄だ。
受け止めるのはいいこと。
でも受け止めすぎたら無駄になる。
私は今を見ている。
今ここにいる。
とりあえずそれだけ知っていれば
死にはしないし、なんとなく生きれる。
って、
そんなこと言ってきた人もいたなぁ。
その人は迷子列車の「夜の鳥」の運転手になった。
ポンデリングヘアが特徴で
運転手にはある人に頼まれてなったらしい。
完全に昼夜逆転して
各車両ごとにアナウンスをして話し相手になって
夜更かしを毎晩するぐらい
必要な事だったのかは
そのポンデリングヘアの人にしか
わからないだろう。
"Good Midnight!"
またいつかの真夜中
迷子列車に会いに行こう、そう思い
薄らと雲がかかった空を見上げると
紫陽花ひとひら私の手の中。
都会よりも田舎道が好きなのは
非現実で魅力的に感じるから。
田んぼが一面緑の時期は
元々見通しが良かったところに
草が加わるので
よりよい非現実な風景が見られる。
風景を引き立てる音も大事。
風鈴はもちろん、
ホラーゲームにもよく登場する
ヒグラシ。
セミだけでなく虫全般ムリだけど、
音だけならまあ。
あとはモビールとかかな。
ちょっと遊び心があるような
ごちゃっとしたのが好き。
服はあまり見かけないクラシックロリータ系で。
そうこれ。
これだよこれ。
まるで1人彷徨う不思議な少女が
偶然見つけた開けた田舎道のシチュエーション。
ヒグラシが鳴いていて
夕焼けが眩しくて
どこかで風鈴の音はするのに
見当たらない。
"Good Midnight!"
ああ、夏が待ち遠しい。
まだまだ寒い日もある
春初めの頃。
君と僕でこの世界を変えよう。
画面から聞こえてくる声。
主人公が手を差し伸べていた。
けど
世界なんてそんな簡単に変わらないし
ヒロインだって
一人でいたい時もあるだろうし、
ここは故郷を思い出してたシーンだから
寄り添う形が良かったのに。
でもヒロインは手を取る。
うんって
希望に満ちた顔をこちらに見せる。
違う違う違う違う、
違う違う違うじゃん。
画面を閉じる。
もしかしたらヒロインは
主人公からの言葉が嬉しかったのかもしれない。
それでも!
それでも私は…。
主人公と合わないアニメはいくつかある。
でも一応次回作に期待はする。
妥協できないところは
とことんできないけど。
"Good Midnight!"
私の中心には
いつもこの言葉。
人生ほどほどに。
余裕に余裕を重ねて
ゆるーく歩くこと。
文句があるならお前が死ねよ。
ムカついた時
一番最初に思いついてしまう言葉。
流石に口にはしない。
このまま息を止め続けれたら。
悲しくなった時
一番最初に思いついてしまう言葉。
流石に行動に起こしはしない。
感情は一人で突っ走っていっちゃうから
自分で手綱を引っ張って
制御しなきゃいけない。
なのに私は引きずられてばっかりで
最初から手網を引けたことは一度もない。
振り回されたことも多々ある。
たとえばそうだな、
死にたいってずっと思ってたくせに
死にそうになったら
死にたくないって思っちゃうとか、
眠い時に寝れなくて
寝たくない時に眠いとか。
気ままで走ったり
急に止まったりするから
困るし何より身体が持たない。
手っ取り早くストレスを解消しようとして
色々手を出した。
食べ放題、ガラクタ集め、
ヒトカラ3日連続、映画鑑賞、
そして極たまに
ストレスの原因を潰す。
でもダメだった。
どれも最初の数日しか効果がなかった。
私はただご飯が食べたいって思ったり
思いっきり叫びたいって思ったりするだけなのに。
酒なんか飲まなきゃやってられない。
いつもよりペースを早め
胃に適当に流し込んでいく。
こうしたら
眠たくても眠たくなくても
寝れるから。
"Good Midnight!"
ぐるぐるの視界で
いざ、幸せの夢へ!
時計の音が鳴り響く部屋。
風と時計の音しかしなくて
驚く程に静かな部屋。
新生活というか、
ただ前の住居とそんな離れてないところに
引っ越しただけというか。
前は年中風鈴を付けてたから
これほど静かじゃなかったんだけど
今は風が当たるところに
付けれるのがないから。
4月になると
入学式やら進級やらなんやらで
電車はすごい人。
今年も4月は家でゴロゴロに決まり。
連絡を返すためにスマホを手に取ると
ふと
フクロウに似た人のことを思い出した。
仲が良くも悪くもなかったけど
なんとなく連絡先を交換した。
特に会話はしてなかったけど、
少し前に店を出したらしい。
雑貨屋か何かなんだと。
久しぶりに会うのもいいかなー。って
思ったけど
やっぱり人が多い外に出るのは…。
最近は寒暖差がすごいって感じるから
温度調節も難しいし
また今度にしよう。
お昼に冷凍パスタのナポリタンを食べて
うとうとし始めて。
"Good Midnight!"
フクロウに似た人、元気かな。
桜の雨が振る昼頃
寝っ転がりながらそう思った。