るに

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紫陽花は散らない。
どの本でだったかは覚えてないけど
そんなことを読んだ。
その時花も木も散るものだと思ってた私は
驚いて思わず立ち上がってしまった。
けど今はどうでもいいこと。
ゲームが好きで
上手くなりたいと思ってて
勉強は嫌いだけど
最低限できるようになりたくて
私はどちらもできないから望むけど、
少し周りを見渡せば
すぐ近くに両方できる人がいて
世渡り上手な人もいて
努力の天才もいて
羨んだこともあった。
けど今はどうでもいいこと。
あの時ああしていたら、
そんな後悔するだけ無駄だ。
受け止めるのはいいこと。
でも受け止めすぎたら無駄になる。
私は今を見ている。
今ここにいる。
とりあえずそれだけ知っていれば
死にはしないし、なんとなく生きれる。
って、
そんなこと言ってきた人もいたなぁ。
その人は迷子列車の「夜の鳥」の運転手になった。
ポンデリングヘアが特徴で
運転手にはある人に頼まれてなったらしい。
完全に昼夜逆転して
各車両ごとにアナウンスをして話し相手になって
夜更かしを毎晩するぐらい
必要な事だったのかは
そのポンデリングヘアの人にしか
わからないだろう。
"Good Midnight!"
またいつかの真夜中
迷子列車に会いに行こう、そう思い
薄らと雲がかかった空を見上げると
紫陽花ひとひら私の手の中。

4/13/2025, 3:00:55 PM