るに

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12/26/2024, 4:17:30 PM

ねこ。
この指輪見える?
あーうん。
前から話さなきゃよね。
ちょっと前にね
変わらないものはないの。
私は貴方にもう少し変わって欲しかった。って
喧嘩してる人を見たの。
確かにこの指輪も
いつかは錆びて付けなくなるのよね。
小さい頃はお子様ランチだったのに
いつの間にか特盛を頼んだりしちゃって。
寒くて霜焼けばかりなっていたのに
最近12月ってこんなものだったかしら?って
よくなるのよ。
デジャブも増えたわ。
本当にこの世に
変わらないものはないのかもしれないわね。
全部変わっていくの。
お気に入りだったあのお店は閉店して
大好きな友達は引っ越して
適応するには
私も変わらなきゃでしょ?
なれないものになりたがりな私にとって
持ってたものを取り上げられて
要らないものに交換された気分だわ。
余計なお世話よね。
でも変わらないと
変わらない方がおかしいって言われてしまうの。
喧嘩してた人みたいに。
無理してないか気にかけてもらえる
あの子が羨ましく思ってしまうこともあるわ。
でもそれはちょっと違うんじゃないかと思って
私は私で頑張ってみたの。
ねぇ、ねこ。
貴方は私のことが
どう見えているの?
返事が返ってこず、
重たい瞼が閉じようとした時
たまにはいいじゃん、楽に行こうよ。
そんな声が聞こえた気がした。
気ままねぇ、ねこ。
でも私
貴方がさっきまで泣いてたように見えるわ。
ええ。
私は泣いたわ。
寂しさか嬉しさかわからないけど。
そう。
その曖昧な感じ、いいわね。
気に入るわ。

12/25/2024, 2:40:54 PM

人生なんて余るほどないし
たかがクリスマスの過ごし方で
クリぼっちだの
リア充だの
知りません。
寒くなると時間が早くて
すぐ年を越してしまいそうなので
バス停に向かい歩いています。
バス停の方から来てくれればいいのにな
なんて意味が無いことは少しだけ。
エアコンの代わりにかき氷。
こたつの代わりに愛猫を。
何度も見えないフリをしてきた
届きそうで届かない自分。
本音は吐き出せないから生まれるものなのに
誰かに話せるなら
それは本音じゃない、
空元気かもしれないなんて
私また嫌いなことを。
ルーズリーフに書き留めた思いは
墓場まで持っていって
ビリビリに破いてやります。
宇宙喫茶で
そうしたように。
"Good Midnight!"
未知の世界が広がってる?
想像力は無限大?
そんなことを言ってる間に
眠くなってきますよ。

12/24/2024, 1:08:03 PM

メリークリスマス
なんて言い合う人はいないから
イブの夜はEveさんの曲で終わる。
とりあえず「心海」から聴いて
「ファイトソング」で
気分を上げていく。
「レーゾンデートル」は今日みたいな日に
ピッタリだよね。
最後に
こんなに寂しい夜も
エンドロールに入って終わらせる「心予報」。
私の完璧なクリスマスイブ。
チョコレートケーキを食べ終わり
フォークを咥えていると
1冊の漫画が目に入った。
それは夜が似合う本だった。
真夜中の空を飛んでる気分になったり、
夕焼けを眺めてる気分になる
没入感がたまらない本。
イブに関係ない物は大好きだ。
今日の〆はこれにしようと
口をウィスカーパッドにし、
目を輝かせた。
"Good Midnight!"
この一文はやっぱり
私を何回も救って幸せにしてくれる。
誰にも見えないような
空気みたいな私の1日が
私にだけは追えるような気がした。

12/23/2024, 12:06:07 PM

足も頭もお腹も痛い今日。
部屋の電気をつけるのさえ億劫で、
何故か近くに
ライターとキャンドルがあったから
火をつけて焚く。
匂い付きだったみたいで
部屋に凄い広がった。
更に頭痛くなってきて
消したかったけど
消せなかった。
重い瞼をそのまま閉じた。
世界とかどうでもいいけど
起きたら痛いの全部無くなってますようにって。
珍しく夢を見た。
季節外れだけど
綺麗な夜桜が
一面に咲いてて
花吹雪が耐えなくて。
起きたら家で、
夢だったことに気づいた。
痛みは全部無くなってて
サンタさんからのプレゼントかななんて。
"Good Midnight!"
ちょっと早めの
ちょっと嬉しい贈り物。
明日も頑張れそう、
溶けたロウを眺めながら思った。

12/22/2024, 11:13:37 AM

私は逃げるように家を出た。
部屋に充満していた、
私の大嫌いなゆずの香り。
姉と2人暮らしなのだけど
好みが恐ろしく違う。
喧嘩しそうになると
無言でどちらかが頭を冷やしに行く
それが私たち。
今日は私が出ていく番。
といっても
行くところも特に無く、
頭も冷めず
目を擦って歩くことしか出来なかった。
こんな毎日を過ごして
果たして幸せになれる日は来るのか。
そんな考えばかり浮かんでくる。
少し上を向いて歩いていた時、
白髪の綺麗な少女とぶつかった。
謝ろうとすると
ほぉ。これは中々良さそうだ。
と言い
私を強引に引っ張って
どこかへ連れていった。
よくわからないまま
ただ走っていた。
ここは?
聞くとここは白雲峠と言うらしい。
見晴らしが良かったので
そっちに気を取られていると
少女はオオカミになっていた。
キミ、今の生活が気に食わないんでしょ?
ボクも人間の時はそうだった。
でもね、ネブラスオオカミは
ボクを救ってくれたんだ。
この少女は何を言っているんだろう。
そろそろ分からなくなってきたんじゃない?
ボクは優しいから
キミみたいな人を救いたくてさ。
少女の言葉の意味がわからない。
なんというか、
知らない言語で話しかけられてるみたいな。
救う…と言っても、
偉い人に頼まれてキミを呼んだんだけどね。
あー、2割に入っちゃいそう。
最後に聞こえたのは
そんな少女の狂った声だった。
"Good Midnight!"
ちょっと
家を出ていくってどういうことよ!
しかも白雲峠に行くって、
どこよそこ!
荒らげた姉の声が聞こえてくる。
お姉ちゃん私
素晴らしいことに気がついて
それになりたくなったの!
白髪の少女がね、
私のことを救ってくれるって!
私、ネブラスオオカミって素晴らしいと思う!

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