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12/27/2023, 5:36:44 PM

題 : 手ぶくろ

ある朝、認知症の祖母の私物の中に私の手ぶくろが混ざっていた。あれは私が小学生の時に使っていた物だ。

「おばあちゃん、それ私のだよ」
その一言が出てこなかった。しばらくすると祖母はその手袋をつけて買い物に出かけた。

もう使わないはずだった私の手袋。それがこうして誰かの役に立っている。いちいち横槍を入れなくてもお互いが幸せに終わるならそれが1番だ。そう思い、手ぶくろを使う祖母に笑いかけた。

12/26/2023, 11:42:44 AM

題、変わらないものはない

高校三年生の冬、今年はそれまで周りにいた友人など多くの人達が私のもとから離れていくのを感じた。

周囲の人間は、私一人を置き去りにどんどん変わっていくように思える。

一番仲良しだった幼なじみも、大学入試を機に上京すると言い出し、もうアパートなども決めてきたという。

「これまでと違い、離れてしまうけど絶対にいっぱい遊ぼうね」

そう言った彼女の言葉が残酷に思えた。どうせ彼女は変わってしまう。私のことなど忘れ、立派な “都会の女” になるだろう。

変わらないと言う彼女と変わってしまうと思う私、どちらが正しいのだろうか。
しかし、きっと答えなんてないのだと思う。あるとすれば、そこには人が成長する大切な何かがあるのだろう。