雪だるま

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12/14/2023, 9:45:49 AM


長い間、私の子ではないと知りつつ、娘に愛を注いできた。



娘がいなくなったとき、私の心は穏やかなままだった。何の感情も湧かなかった。
ただ、動転して狂ったように泣く妻の様子を見て、滑稽だと思った。






(愛を注いで)

12/8/2023, 6:41:42 AM

『いってらっしゃい』

 家の玄関先で見送りをした後は忙しい。朝食の後片付けに始まって、洗濯を回し、その間に食器を洗い、洗濯物をベランダに干し、あとは各部屋の掃除。
 この家は一人で暮らすには大きくて、掃除をして回るだけでも大変だ。各部屋に掃除機と雑巾をかけ、次いで階段の雑巾がけと玄関まわりもほうきで掃く。
 これだけで、正午をとっくに過ぎる。

 天気が良ければ、今日はバルコニーの欄干に布団を干そうかとも思ったが、家の窓から見える外は薄暗い。雨が降っているとやはり洗濯物が気になるので、早めにベランダから取り入れる。
 取り込まれた洗濯物にアイロンをかけ、クローゼットにしまう。休む間もなく夕食の準備だ。

 料理をしていると、だんだん辺りが暗くなり始める。電気をつけたいが、私では手が届かないし、そもそも電池が切れているため家の明かりはつかない。薄暗がりの中で、出来上がった料理をテーブルに運んでいると遠くの方で、ガチャン、と音がした。



「ただいまー。あれ?この子、朝こんなとこにいたっけ?…ま、いっか。手洗ってくるね、そしたら一緒にご飯にしよ!」
動物を模した形の人形を、小さな料理たちが並ぶ食卓に座らせながら、彼女は言った。


彼女の部屋の片隅にあるドールハウス。
箱庭のなかで、今日も人形は忙しそうだ。


(部屋の片隅で)

11/26/2023, 1:38:19 PM

微熱……とは直接関係ないかもしれないけれど。



あれは、忘れもしない。大学2年生のころ。その頃はとにかくメンタル的にキツくて、そこから身体的にも不調が続いて……そう、微熱もかれこれ2週間ほど断続的に続いていたかな。
その日、流石に単位がヤバイと大教室の講義に出た、のは良いけどやっぱり辛くて、途中で静かに廊下に出てしゃがみこんでたのよ。
そしたら、突然聞こえてきたのね。

ドーン

ええ、ええ、大教室のはす向かいのトイレの天井が落ちたのよ、私の目の前で。
もう、私( ゚д゚)ポカーン。←ほんと、この顔だったと思うわ(笑)
だって、目の前でトイレの天井抜けるとか、普通ないでしょ。
慌てて確認してみたけど、天井が謎の水分で腐食していたみたいな感じで、そこそこの大きさのかつて天井だったもの、が床に落ちてて、穴の空いたところからは、建築資材だろうけど、まだ白い粉みたいなのが降り注いでたわ。

この時、個人的には絶対人と関わりたくない感じだったんだけれども、見てしまったからにはそういうわけにもいかないじゃない?こちとらただの学生だし。どうにもできないし。心を決めて(半ば勢いで)行ったわけよ。学生課に。
そしたら、信じてくれないのね、そこの人たち。いやたしかに、講義の時間中に何やってんだ、っていわれたら反論のしようもないわけだけども。
メンタル崩壊しつつ、「いや、来てもらったらわかるんで!」で押し通して、職員さんを現場に連れてったのよ。
そしたら、もうその職員さん絶句。
めっちゃ、教科書通りの絶句。
まさかマジだとは思わなかったみたい。ちょw私が懇切丁寧に説明して差し上げたのにw。完全に学生のイタズラだと思ってたやろこいつw
私「ね。」とか言いつつしばらく二人で突っ立ってた(笑)

結局、5分後くらいに来た最初連れてきた人の上司?みたいな人に簡単な事情聴取?みたいなことされて、(とはいえ、音が聞こえて見に行ったら天井が抜けてたことしか言ってない)最終的に早く講義に戻れと言われて、えー…とか思いつつも戻って(この時はなぜかもう辛くなかったw)友達に心配されつつ講義が終わって、帰るときには無事トイレは閉鎖されてたわ(笑)さながら犯罪の現場みたいだったけど。

結局、天井は直すのに一ヶ月かかった。



まあ、なんだ、なんか辛いことがあっても、それ以上にびっくりすることがあれば、なんか、悩んでたこととか、もうどうでもよくなるよね、って話。←


あ、ちなみに、これ実話ねw


(微熱)

11/26/2023, 8:40:41 AM

結局、人間は太陽の下で働くのが一番良い。


(太陽の下で)

11/25/2023, 8:48:00 AM

今年の秋口、偶然立ちよった雑貨屋で一目惚れしたセーター。


この新しいセーターで、誰と会ってどこに行こうか。





(セーター)

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