願い事
笹の葉が揺れるあの歌
歌ってたあの頃
何にでもなれるって思ってた
アイドル?
ケーキ屋さん?
漫画家?
お花屋さん?
気がつけばレールの上に乗って
私、何がしたかったんだっけ
私、何が好きだったんだっけ
いつの間にか埋没していって
今日ってなんの日?
久々に見上げた空に
それでも星は輝いてる
だから願ってみた
「私が私になれますように」
空恋
さっき、全部流したの
特別綺麗でもない、
道の脇の側溝に
ドロドロに詰まり切った恋にお似合いの
溝(ドブ)に捨ててやった
これで綺麗な私になれる
空っぽになった心
まだちょっとヘドロがこびりついてるけど
一回すすげば綺麗になるはず
軽い軽い
体が軽い
今ならあの夕暮れの
茜色の布団の中へ行けそう
きっと気持ちいいだろうな
空っぽになったはずなのに、
綺麗な夕空を見たら
視界が霞んで
涙が溢れて
苦しくて苦しくて仕方ない
私は空っぽになったはずなのに
波音に耳を澄ませて
絶え間なく続く
静かに引いては打ち寄せる波音
私はそれを枕を抱えて
ただ聞いている
この音は永遠
人に一時の、なんて、短い
海は世界を繋いでるから
私は音を聞いて
震えるだけ
青い風
私と貴方の間に風が吹く
一緒に歩いてるわけじゃない
学校から同じ駅に向かってるだけ
帰るタイミングが同じだっただけ
勝手にこれ以上風の通る道を広げないように
歩調を合わせてるだけ
でも縮まらないように
振り向かれないように
柔らかく少し温まってきた風が吹く
私は足を止めて
風の道が広がる
広がって
広がって
ただ青い風が吹く
遠くへ行きたい
青く高い空に一筋の飛行機雲
訪問先へ急ぐ途中
足止めされた赤信号の前で
汗を拭いながら空を見上げた
あぁこのまま
あの飛行機に乗って
どこか見知らぬ土地に
じめりとした空気とは違う
碧い海と
海をなぞる涼やかな風を……
そんな妄想を打ち切るように
さぁ現実のアスファルトを踏み締めるのだ
と、ばかりに
青色の電子音が鳴り響いた