欲望との付き合いはほどほどの距離感で楽しむのがいいのだろうと知っている、とはいえなんだかんだ親密になりやすい。行動のモチベーションになってくれることもありなってくれないこともあり。怠惰もある意味そういう欲だ。つくづく自分の欲が程よく収まっていてくれることを祈っている。これも欲だろうか。
現実逃避も悪くはない。そんな気持ちで積み上がるタスクから目をそらす。別に急がなくてもどうにでもなるだろうそんなことを考えながらそれこそまさに現実逃避ではという気持ちで。逃避したところで現実は存在するのだろうけれど休憩だって必要だと、言い訳を重ねてもう少しもう少しと先へ先へと見ないふり。いつか現実が雪崩のように崩れるまで。
0からのスタートはなかなかに手強いがそれでもなんとかやっていく頑張りすぎると大変だからやれる範囲でやっていくそれなりに楽しいと思えるぐらいまではそれなりに。どんなことでも最初はあるはずだからとりあえず手を付けてみる。うまくいくかはわからないけどそれでもやってみなければわからない。失敗してもそれはそれでそういう経験が積めたのだと思って生きるのも悪くない。人生の総決算は自分が満足出来たかだろうから大体は楽しいと思えるものに触れていく何者にもなれなくても自分でしかないわけだから。
同情するなら金をくれ、そんなセリフのドラマがあったなと思いながら財布を開いて中を見る。給料日までの日にちを数えながらいくらまでなら娯楽に回せるかを計算する。案外に余裕があるので少し嬉しくなる、楽しく過ごすのに必ずしもお金がかかるとは限らないがあればそれはそれで何かしらができる。まあ抑えて貯金に回すほうがいいかもしれないがあんまりにも遊びがないのは辛いので多少の楽しみがあってもいいはずだそんな言い訳を考えながらどう使うか少し嬉しい悩みを楽しむ。
誰よりも楽しい人生とはどんなものだろう、あれこれ気にしてあれこれ悩んでそういうことはない人生だろうか。苦難を乗り越えできたものだろうか。妬みとは案外無縁だろうかそれともそれでも羨ましい物や事があるのだろうか、満足のない人生はずいぶんと辛いが何を持って満足ができるかも人による。それこそ無駄な悩みかもしれない。欲望に限度など早々ないものだし。渇望を知ることそのものが不幸かもしれない。何も知らないほうが案外幸せなのだろう。そう思えば自分の無知さを慰められるかもしれない。