「お父さんこのアイスは明日たべる!」
この言葉を口にした、当時小学2年生だった私を今でも恨んでいる。
私は病気の父と2人で暮らしていた。
私のために仕事を頑張ってくれている父には感謝しかなかった。仕事から帰って、急いでご飯を作って、私をお風呂に入れて、寝かせるまでを男手ひとつでしていたのだ。
そんなとき私は、お父さんが家事をしているときもゲームをしたり、休みの日には友達と遊んだりもしていた。
そんなある日、父は亡くなった。
私と父はお風呂上がりにアイスを食べるのが日課だった。冷蔵庫を開けるといつもストックがあるのにその日はなかった。明後日買い物に行くと聞いていたから今日は我慢しようと思って、明日食べることにした。
明日なんてないのに。
なんで気づかなかったのだろう。
仕事を休んでいたこと。家事の途中休むことが増えたこと。出かける回数が増えたこと。
父は全部わかっていたのかもしれない。もうこの先長くないことを。
あたりまえの日常が、あたりまえではなくなったその日から私には後悔しか残らなくなった。
もっと手伝っていたら、もっと病気のことを気にしていれば、もっと生きていたのかもしれない。
私は父のいる遠い空に問いかけた。
後悔しかない人生をこの先どう生きればいいですか。
お母さんは私をよく叱った。
私はお母さんの言うことを、いつも聞かなかった。
その時はすごく腹が立つけれど、時間がたつとわかってくる。
お母さんが私のことを思ってくれて、学校がある日は朝早く起きてお弁当も作ってくれたし、習い事もさせてくれた。
今は、そんな母にとても感謝している。
人のことをこんなに思えるのも、大切にしようと思えるのもあなたのおかげです。
後悔しないように生きることはとても難しいけれど感謝は忘れずに生きていこうとおもう。
私には幼馴染の男の子がいる。
彼はいつも窓を見ていて、何かを探している。
彼の瞳に私はうつっていない。
私の心には貴方しかいないのに。
誰よりも彼を知っているはずなのに。
彼と付き合って一年。高校生活も終わろうとしている。
窓の外をみていると桜の花びらが散っている。
ふと、付き合ったばかりの頃を思い出す。
喧嘩して、嫉妬して、過去に不安になって、相談したら安心させてくれて、また好きが増して。彼がこの一年どれだけ私の夢を応援してくれたか。付き合ってすぐ受験期間に入り、たくさんしてた電話も控えて。遊ぶのも減らして。でもその分、短い電話でたくさんの愛を伝えてくれて。
第一志望にも合格。そしてこの春から同棲する。
「もうこんな素敵な人と出会えないだろうな」
どうかこの赤い糸が切れませんように
この春、高校3年生になった。
新しいクラス、新しい友達、新しい何かに憂鬱になってしまう。でも、なんだかんだ学年が終わる頃にはこのクラスでよかったと仲間との別れを惜しんでいるのだろう。これから全部の行事に「最後」という言葉がついてくる。同時に進路も考えないといけない。途中考えるのが面倒くさくなって思考を停止した。
目の前を見ると夕日が沈んでいる。
「この帰り道もあと1年」
僕の心も夕日と同じように沈んでいった。