∮落ちていく
水が好きだ。水が奏でる音を探すのが好きだ。
泳いでいるとき、水面辺りで耳を澄ますと水が転がるような軽快な音がする
雨の日に、窓辺で勉強しているとき、どことなく心地良いリズムを刻む雨粒の音がする
水溜りの音も、水時計の音も、泡の音も、
たまに、雨の日に消えたくなることがある。
どことなくふらっと、傘もささずに何処かへ行きたくなる
もしくは、水溜りの中に吸い込まれたくなる
なんだっていいんだ。水にとけて消えてみたくなる
自殺願望なんかは持ち合わせちゃいなかったけど
でも、そんなこと考えてたから本当に落ちてしまったんだろう
沈んでいた子どもは助かるといいな
僕が使いすぎてなきゃ酸素はきっと足りるはず
僕自身は間に合わないことが少し情けなくも感じるけど
こうやって、大好きな水に身を任せて意識を手放すなんて
幸せな終わり方だ
∮夫婦
多分『いい夫婦の日』なんだからだろうけど、今日はよく結婚報告について聞くことが多いな。
自分はまだ結婚できないし、好きな人もいないし
でも、多分結婚できる年になっても、好きな人ができても、きっと夫婦にはなれないんだろうなと思う
うーん、ちょっと違うな
夫婦って形には憧れるけど
なれないんじゃなくて、なりたくないのかも
だって夫と婦人なんだもん
∮どうすればいいの?
下書き全部飛んで悲しいから今の自分のこと嘆いとく
課題が終わんないいいい( ;∀;)
∮宝物
いつか、宝物になるような言葉で
この白い空間が満たされますように。
∮キャンドル
雨の音。本に読みふけっていたら、いつの間にか夜が訪れていた
雷の光で部屋が照らされ、次の瞬間には雷鳴が轟く
すっかり暗くなった中で一人、ただ呆然と時を過ごし
た。
それから幾ばくかの時間が流れて、明かりを探しにスマホのライトで本の山を照らす
そういえば、確か誕生日に友人から貰ったアロマキャンドルがあったはず。
雑貨の類をまとめた棚を覗くと、予想通りそこには私の好きなシダーウッドのアロマキャンドル。
一緒に仕舞っていたマッチでキャンドルへと火を灯す
ふわっと香る木の匂いと揺れる朱色の光を眺めながら、先程開いていた本に再び目を落とした。
気づいたら過ぎ去った雷は遠くで音を響かせ、心地よい雨音が聴こえてくる
夜はまだこれから。