悪い子

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8/3/2024, 5:24:26 AM

『 病室』
毎日変わらない景色。
点滴が少なくなっていくのをぼんやりと眺める。
いつ退院できるんだろう。
いつ自由に動けるようになるんだろう。
それとも、このまま死んでしまうんじゃないか。
不安と期待が積もり、しぼんでいく。
また、寝っ転がったまま夜がきて朝がやってくる。
これも、健康な証拠なのかな

8/1/2024, 10:38:30 AM

『 明日、もし晴れたら』
毎日が辛く感じる日々。
いじめなんてないし、とても平和なんだと思う。
だけど、なにか物足りなくて涙腺が緩くなる。
春がすぎて梅雨がやってきた。
まるで、あなただけが泣いているわけじゃない。
あなたには泣いている仲間がいるよと。
屋根にしずくがあたり奏でられる音楽。
なぜか落ち着く不思議な音。
明日、もしも晴れたなら空に向かってお礼を言おう。
おっきな声で、心を込めて。
私の代わりたくさん泣いてくれてありがとうって。

7/29/2024, 11:22:34 AM

『 嵐が来ようとも』
なにかが私を襲ってくるのではないか。
お風呂の時も、ずっと考えていて小さな頃からとても怖かった。
幽霊が出たらどうしよう。
知らないおじさんが私を連れてっちゃったらどうしよう。
こんな物騒なことはなかったけど、災害は避けられなかった。
地震が襲ってきて、色々な家具が倒れた。
幼い私は大泣きしながら机の下でうずくまっていた。
パニックで、とにかく怖かった。
そんな私を兄が抱きしめてくれた。
避難する時も、おんぶしてもらった。
あの時の兄はどれだけ怖かったのだろうか。
この日から私のヒーローは兄になった。
嵐が来ようとも、兄は私を守ってくれる。
今も天国の上から。

7/28/2024, 10:41:42 AM

『 お祭り』
賑やかな声とお神輿、花火の音が響く。
夜に遊ぶことなんて初めてだった。
いまにもはぐれてしまいそうな人混みの中、
私の手が燃えるように熱い。
このあつさは、太陽じゃなくて、恋なんだと思う。
お祭りは神様が味方をしてくれる特別な日。
大きな口でりんご飴にかぶりつく私を見て、微笑んだあなたの顔は形に残るスーパーボールよりも記憶に残るだろう。

7/26/2024, 12:16:38 PM

『 誰かのためになるならば』
誰かのために死んで、もういない存在になりたい。
毎日そう思っていた。
なのに、助けられたのは私のほう。
地震が襲ってきた時に私を命懸けで守ってくれた父。
泣いている私を見て、天国へ昇っていった。
誰かのためになるならば、命を落としてでも助けたい。
そんな思いで警察官になった。
何百人を助けてきたけれど、まだお父さんには勝てないと思う。
私がお父さんのように人々を救い、幸せにする。
これが終わったら、私も父のところに行くから、
ずっーと待っていてね。

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