『 嵐が来ようとも』
なにかが私を襲ってくるのではないか。
お風呂の時も、ずっと考えていて小さな頃からとても怖かった。
幽霊が出たらどうしよう。
知らないおじさんが私を連れてっちゃったらどうしよう。
こんな物騒なことはなかったけど、災害は避けられなかった。
地震が襲ってきて、色々な家具が倒れた。
幼い私は大泣きしながら机の下でうずくまっていた。
パニックで、とにかく怖かった。
そんな私を兄が抱きしめてくれた。
避難する時も、おんぶしてもらった。
あの時の兄はどれだけ怖かったのだろうか。
この日から私のヒーローは兄になった。
嵐が来ようとも、兄は私を守ってくれる。
今も天国の上から。
7/29/2024, 11:22:34 AM