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2/19/2024, 6:17:18 PM

 枯葉に似た虫がいると知った日から、落ち葉を踏んでバリッ!というとゾッとする。

2/15/2024, 9:18:23 PM

 今はしんどいと思うけど、楽しくやってるから安心して。

 そんな甘い言葉を期待した。

 死ぬ覚悟がないから生きている。そんな感じがよくわかった。

 何年経っても自分は自分だ。

 変われないことに気づけただけ、自分に何も期待しなくて済むから楽だ。

 最初から、そうすればよかった。そうしていれば楽だった。



 でもやっぱりちょっと、期待している。


 そんな自分が一番嫌いだと、手紙にも書いてあった。

 本当に変わらないな。

1/17/2024, 4:28:43 PM

「花咲か爺さんの対義語って木枯らし婆さんでええのかな。」

 友達がまた馬鹿なことを言っていた。

「アホか。爺さんの対義語は姉さんやろ。」
「そか。木枯らし姉さんか。」
「おう。」
「……」
「……」
「……なんやそれ」
「いやそっちが先に言い出したんや。」
「でも、なんかええなぁ、木枯らし姉さん。惚れたら終わり、生命力を吸い取られて最期は灰に……」
「それ、花咲か爺さんやないの。灰撒いて花咲かすやつや。」
「……え、じゃあ花咲か爺さんの灰って、木枯らし姉さんに惚れた男の……」
「アホか。」

 やっぱり、アホや。

1/14/2024, 8:16:11 PM

 どうして、置いていったの?

 そんなの、当人にしかわからない。

 解のない問いを投げ続ける。自責に近いような、自戒に似ているような。

1/6/2024, 8:23:32 PM

「辞めてしまいたい。こんな仕事。」

 リハ終わり、舞台袖にしゃがみ込んでそう呟いたのを、俺は聞き逃さなかった。

「さ!楽屋戻ろっか!まだまだブラッシュアップできそうなとこ沢山あったな!最高のステージにするぞ〜!」

 絶対聞き間違いじゃない。あんなん聞いちゃったら何言われても「いや嘘やん」って思うのも仕方ないと思う。

 正直、びっくりした。

 彼に限って、心のどこかでそう思っていた。

 疲れる職業だ。夢を振り撒くのが仕事。振り撒く種を作るのはプライベートだ。プライベートなんて言葉、あってないようなものだけれど。

 リハ終わりは裏方のスタッフさん達が慌ただしく働いている。俺達の次のリハがあるから。目の前を走り抜けた背中に刻まれたライブのロゴ。それを見て俺は覚悟を決めた。

「仕事やなくて、有効期限付きの王子様や。ライブ終わったら何してもええから。」

 大楽屋で談笑している彼を引っぺがして、小さく、でも真っ直ぐ向き合ってそう告げた。

 彼は大きな目をまんまるにさせて、くしゃっ、と笑った。

「お前こそ、本番までにその関西弁どうにかしろよ。王子様なんだから。」

「当たり前だろ。そっちこそ、そのくしゃっ、てやつ直せよな。メイク崩れたら申し訳ないだろ。」

 それはそっ、と言って彼はまた人の輪の中に戻って行った。やはりさっきのは聞き間違いだったのかもしれない。他に人はいっぱい居たし。彼に限って、そんなこと……

「ありがと。でも盗み聞きは良くないぞ。」
「俺が盗み聞きなんてするか。」

 やはり、気のせいだ。

 そうに違いない。

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