『砂時計の音』
砂時計をひっくり返す。
特に何かを測るわけじゃない。
勉強中ふと目に映り無性に気になって仕方なかった。
多分集中力が切れたんだろう...
机に頬を付けながら落ちていく砂を見つめる。
これが全部落ちるまで...そう思いながら...
ものすごく小さくサラサラと流れる音が聞こえる。
集中して聞かないと聞こえないくらい。
...勉強もこれくらい集中出来ればいいんだけど。
こうなってしまったら少しは休憩を入れないと
復活しないだろう。
砂時計の砂が全て落ちた。
よし、勉強やーめた。
コーヒーが飲みたくなったから
台所へコーヒーを淹れに行った。
語り部シルヴァ
『消えた星図』
友人とプラネタリウムを見に行くことになった。
友人が張り切って図書館で事前に勉強しようと言い出した。
今回の予定は友人から誘ってくれたのだが
相変わらず行動力がすごい。
それに振り回されても
むしろ元気な友人につられて楽しくなってくる。
早速図書館で勉強することにした。
星を調べてみると色んなことがわかる。
歴史とか天文学のレベルとか...
面白いなあと星の本を見てみると友人が肩をつつく。
どうしたのか目で聞いてみると今度は本を指さす。
友人がさした部分を見てみる。
"19〇〇年〜19✕✕年。
世界中で星が消え星図が書けなかったようだ。
原因は未解決のまま気がつけば星がまた輝いた。"
友人と顔を見合わせる。
今までニュースや先生にも聞いたことがない情報だった。
借りて家に帰ってじっくり見てみようにも
既に予約が入っていて、次借りに来た時にはもう
その本は消えていた。
もうプラネタリウムどころじゃなくなった僕たちは
休みの日に合流しては消えた星図の歴史を
探しに行くことにした。
語り部シルヴァ
『愛-恋=?』
最近、恋人が冷たい。
イチャイチャしてくれない。電話もしてくれない。
抱きついてもすぐ引き剥がされる。
それでも...ってずっと信じてた。
もうだめなのかな...
明日一緒にしたいこと...なんだっけ?
あれ...恋人ってこんな顔だっけ?
なんだか別人みたい。
あれ...なんで付き合ってるんだっけ。
愛したい人って恋心がくすぐられるもんじゃなかったけ?
...まあ、もういっか。
「ねえ、話があるんだけど...」
語り部シルヴァ
『梨』
スーパーで梨が売られていた。
秋だから。なんて理由で買ってみた。
こうでもしないと季節の果物なんて買わない。
皮を剥いて食べやすいサイズにカットして...
小皿に移して爪楊枝を刺して準備完了。
一口食べる。
シャキッとした食感に爽やかな甘さ。
もう一口...もう一口が止まらなくなる。
気がつけば小皿は空に。
一個だけだとこんなにもあっという間に無くなるのか...
また買おうかなと思う反面
このひとつで満喫できてしまった気はする。
気が向けば。そう思いながら流しに小皿をそっと置いた。
語り部シルヴァ
『LaLaLa GoodBye』
なあ知ってるか?
最近悪党を狙った人斬り事件が増えてるんだってよ。
へえ、悪党を狙うなんて正義のヒーロー気取りか?
いやそういう訳じゃないらしい。
カメラに映らないよう
夜な夜な静かに人斬りをしてるらしい。
なるほどなあ。
だがどうも不思議なのは歌を歌うらしい。
歌?子守唄的なあれか?
あぁ、ただオリジナルの歌らしく
その日によって内容は変わるらしい。
なんだかよく分からないなあ...ま、斬られるのはごめんだ。
さっさと金目のもの集めてずらかるぞ。
そうだな。...?おい、なにか聞こえないか?
あ?ほんとだ。...なあおいこれって...
静かな夜。革靴がコツコツと地面を蹴る。
今日は二人も斬ることが出来るなんてラッキーだなあ。
今宵も皆が静かに眠れるように子守唄を歌おう。
月明かりの下思わず歌いたくなる。
さあみんな。夜は私が守る。安心して眠たまえ。
La La La...
語り部シルヴァ