『秋色」
寒さで目が覚めた。
最近クーラーを付けず窓を開けていたが今日は寒かった。
くしゃみを一回して今日は汗で
ベタついていないことに気づいた。
結局はシャワーを浴びるけどいつもよりかは目覚めがいい。
カーテンを開けると綺麗な青空が広がっていた。
さすがに日中は暑いかもしれない...
けれどゆっくりと秋に塗り変わっていってるようで
少しだけ明日が来るのが楽しみになる。
窓に近づくと網戸越しにひんやりと冷気を纏う風が
少しだけ吹いている。
早く秋色に染まって欲しい。
優しい日差しの下でのんびり散歩でもしてみたいから。
風に当たって目が冴えてきた。
はっとして時計を見ると時間が迫っていた。
急いでシャワーを浴びなきゃ。
そうやってドタバタする1日が今日も始まった。
語り部シルヴァ
『もしも世界が終わるなら』
"もしも世界が終わるなら"
誰しもが一度は考えてしまうことだろう。
きっと法律とか政治とか自分を守ってくれたものは
全部無駄になって隣のコンビニじゃ
みんな好き勝手商品を持っていくだろうし
道路は交通事故で大渋滞。
自分の家にいれば安心...
という訳にもいかず強盗が入ってくるだろう。
そんな自由のない自由な世界で何ができるだろう。
君にも会いに行けるだろうか。
好きな人に告白すれば実るだろうか。
...こんな時でも何も思い浮かばないなあ。
あー...予習しておくべきだった。
外では近くで爆発が起きたようで
部屋や窓が振動した。
語り部シルヴァ
『靴紐』
少しだけおしゃれしてみた。
真っ白な靴の真っ白な靴紐を黒に変えてみた。
黒色がアクセントになってすごく良くなった気がする。
今まで靴紐なんかに目もくれなかったのになあと思いながら玄関を開ける前に持ち物を確認する。
服装は...どう足掻いてもセンスが光ってしまう。...悪い意味で。
それでも人に会う用の服の中じゃ1番マシだ。
よし、行こう。
玄関を開けるために1歩進もうとした。
緩い靴紐が気になって気を引き締めるようにしっかりと靴紐を結んだ。
...よし、行こう。
家から出るだけで心臓が高鳴る。
君に会う頃にはどうなってるんだろうか。
靴紐を強く結びすぎたかもしれないな。
全身ガチガチだ。
語り部シルヴァ
『答えは、まだ』
「付き合ってください。」
可愛がっていた後輩から突然告白を受けた。
正直嬉しかった。けれどこれは家族に向ける愛のようなもので後輩が求めていたものじゃない。
それを知ってて付き合っても君に申し訳ない。
だって君は荷物を持ってくれたりかっこいいとこあるし、
私より大きいのに甘えてくる可愛らしさもある。
私が知ってるんだ。同じクラスや同級生からは君の良さをもっと知ってるだろう。
だから...
「ごめん、1週間だけ待ってくれるかな?」
君のことを考えるか私のためを取るか
まだ答えは伏せさせて欲しい。
それに今は高鳴る心臓を抑えるのに必死だ。
語り部シルヴァ
『センチメンタル・ジャーニー』
家のガス栓閉めたっけなあ...
窓とか玄関の戸締りも今不安になってきた。
新幹線が静かに景色を置いていく中、
ふと家を出た瞬間の記憶を巻き戻していた。
相変わらずこういう所がダメなんだろうなあ。
本来彼女と行くはずだった旅行を行き先と予定を
全て変更して一人で行くことにした。
いわゆる傷心旅行というやつだ。
こういう旅行は初めてで
正直まだ別れてショックを受けている感覚が無い。
この旅を終えた時自分に何かが変わってるのだろうか...
降りる駅まではまだ時間がある。
楽しみすぎて眠れなかった分眠気が今やってきた。
今はこの旅を楽しもう。
心地よい座席と睡眠不足の体は
自然と瞼を閉じて眠りについた。
語り部シルヴァ