『さらさら』
上から下へと砂が流れていく。
キラキラと小さく光る砂が混じっていて
部屋の明かりが反射している。
紅茶を蒸す時、カップ麺を作る時、最近の楽しみ。
静かに時間が過ぎていくのが魅力的に感じるそれは
どこか可愛さも感じられるようになってきた。
上の砂がどんどん減っていって
下の砂の山がどんどん増えていく。
それを見つめていれば時間があっという間に過ぎて
紅茶やカップ麺がより美味しくなるような気がする。
たまに静かすぎて砂時計を見つめていると
そのまま寝てしまうのがたまにキズかもしれない。
そう思いながら伸びきったカップ麺を口に運ぶ。
...ベチャベチャな食感だ。
語り部シルヴァ
『これで最後』
「ごめんね...これで最後だから...」
スマホ越しに聞こえる相手の声はいつも鼻声で、
俺は"別にいいよ"と返すのが日常になってきた。
俺たちは2ヶ月ほど前に別れた。
理由はこれ以上付き合ってもお互いを
傷つけ合うだけだと思ったから。
それでお互い了承したわけだが...
それから相手の情緒がずっと不安で
電話をしないと落ち着けないらしい。
相手も申し訳なく思ってるようで常に
さっきの言葉を伝えてくる。
何度目のこれで最後だろう。
何度別にいいよを繰り返すのだろう。
ズルズルと引きずるこの関係に終わりは来るのだろうか...
いや、きっと終わることは無い。
これ以上お互いを傷つけないためにも...
語り部シルヴァ
『君の名前を呼んだ日』
昔、俺が小さい頃よく遊んでくれた人がいる。
確か引っ越した先の家が隣で近所同士親が仲良くしてたのも
あって遊ぶ頻度が多かった。
相手が女の子で俺は男ってこともあってか
相手の名前を呼ぶのが恥ずかしくて
「おい」とか「お前」ってしか呼べなかった。
次遊んだときには...なんてことを繰り返していくうちに
突然相手が引っ越すことになった。
結局勇気を出せず名前を呼べないまま
別れる形になってしまった。
高校生になった今じゃ相手の名前すら覚えてない。
また...次会えたらその時には
名前を聞いてちゃんと名前で呼びたい。
君の名前を呼んだ日には...
「おい」とか「お前」って呼んでいたことも謝らなくちゃ。
それから...また二人で遊べるかな。
語り部シルヴァ
『やさしい雨音』
静かに雨が降っている。
外に出ることもないから部屋の中から
雨が降る様子を眺めていた。
雨音が聞こえない。
けれど雨が降っているからか他の音も聞こえない。
やけに静かだ。
雨粒が弾ける音もしないから
余計に静かに聞こえるんだろうか。
どこか寂しくて、妙に落ち着く。
雨の匂いが強くなった。もう梅雨の時期か...
またこうしてのんびり雨を見る時間が増えるのは楽しみだ。
語り部シルヴァ
『歌』
歌はいい。
その人の気持ちが入った歌詞や曲が心を震わせる。
歌うのは苦手だから基本聴く方が多い。
鼻歌ならたまに...そんなレベル。
走りたい気分なら爽快感溢れる歌を
リラックスしたいときは落ち着いた歌を。
人生に歌は欠かせない存在だ。
歌が無くなったら僕の人生は色が無くなったみたいな世界になっちゃうかもしれない。
今日も歌で一日を彩ろう。
一番最初に聴く曲は...アニメのオープニングでも流そうかな。
さ、盛り上がってきたよ!
語り部シルヴァ